台湾の球場

台東第一棒球場(台東縣台東市)
嘉義市棒球場(嘉義市)
台中洲際棒球場(台中市)
嘉義縣立棒球場(嘉義縣太保市)
台南市立棒球場(台南市)
澄清湖棒球場(高雄市)
天母棒球場(台北市)
斗六棒球場(雲林縣斗六市)
新荘棒球場(新北市)
花蓮棒球場(花蓮縣花蓮市)
桃園國際棒球場(桃園市)
屏東棒球場(屏東縣屏東市)
羅東棒球場(宜蘭縣羅東鎮)
新竹棒球場(新竹市)
台中棒球場(台中市)
 

台東第一棒球場(たいとう・タイドォン)
所在地:台東縣台東市
開場:2006年
収容人数:6,500人

・正式名称は「台東棒球村第一棒球場」。本球場の隣に第二棒球場が隣接しておりそのふたつをひっくるめて「台東棒球村」と呼んでいる。
・市内には1990年代にプロ野球が行われていた別の球場もあるようだが現在は主にソフトボールが行われているとの事。
・この球場はオープンした2006年から2008年まではCPBLの公式戦が開催されていたが「遠い」などの理由でそれ以降はぱったり行われなくなった。その間に夜間照明が増設されたり(2018年)、スコアボードがLEDになったり、クラブハウスなどが改装され2022年から再び公式戦が開催されるようになった。
・ローマのコロッセオのような重厚な外観がスゴイ。1階部分がアーチ型の装飾になっていて2階部分には野球選手の巨大なレリーフが並んでいる。壁面を飾るタイルの幾何学模様は台東に多く住んでいる原住民族の意匠なんですかね?たかが数千人収容のスタジアムにしてはファサードが立派過ぎる。
・スタンドは内野と外野に分かれていて外野は座席のないコンクリのひな壇スタンド。このひな壇の腰掛けるところにはタイルがはめてある。内野スタンドは全て背もたれ付きの一人掛け。高さがあってバックネット裏以外はすごく見やすい。上の3列は何故か座席がなくコンクリのひな壇になっていて、なぜかここに座りたがる人が多く混み合う(ワタシもこのひな壇の最上段に陣取りました)。シートの色が中央から外野に向かってオレンヂ〜グリーン〜パープル〜イエロー〜ブルーに色分けされていてめちゃくちゃ派手。ちなみにバックネット裏のオレンヂとグリーンはハネ上げタイプのイス。
・内野スタンドのバックネット裏のみかなり大きな屋根で覆われておりかなり前方の座席まで日陰になる。屋根は白いので台湾によくあるタープと間違えそうになるが材質はアルミっぽい金属製。ファウルボールがあたるとバァァァン!とジョジョの擬音のような音が響く。
・スコアボードは左中間にあり全面LED。スピード表示も当然あるが何故か表示されるやいなやすぐに消えてしまうので注意w
・ビジターチームのファンはレフトスタンドにスピーカーを持ち込んで応援していた。
・外野はシンメトリーで両翼320フィートの中堅400フィート。内野は台湾によくある赤茶色い土、外野は天然芝。照明はスタンドの外側に4基とバックネット裏の屋根の両端に1基づつ設置されている。ホームランポールは3本の柱を三角形に組んだもの。
・1塁側スタンドのすぐうしろに第二球場があり、外野の向こうは住宅地になっているので眺望と言えるほどのものはない。実はこの第一球場より第二球場の方が先に完成している。
・お楽しみの屋台は球場の中、1階の3塁側コンコースに出店していた。
行き方:台鉄「台東」駅から徒歩10分。駅から照明が見える。球場の近くにコンビニ(セブンとファミマ)はあるが基本的に台東駅周辺は住宅街なので飲食店はほとんどない。
観戦したゲーム(3):
2023.10.17 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−統一ライオンズ
2023.10.18 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−楽天モンキーズ
2023.10.19 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−楽天モンキーズ

嘉義市棒球場(かぎ・ジャーイー)
所在地:嘉義市
開場:1998年
収容人数:10,000人

photo by 球場巡礼

・前身は日本統治時代の1918(大正7)年にオープンした中山公園棒球場。現在のは1998年に建替えられたもの。
・スタンドは角度がなく一直線にポールまで伸びているタイプ。座席は全てグリーンのハネ上げイス。
・スコアボードは文字だけで最低限の情報しか表示されない。
・年に数試合ほどCPBLの公式戦が行われる。
・嘉義公園内にあるが嘉義公園はスポーツコンプレックスではなく本物の公園なのでスポーツ施設はこの球場以外にはない。
・嘉義には嘉義県立棒球場も存在するがここ数年CPBLの1軍は県立棒球場は使用していない。
・かつてCPBLが6球団だった時代には中信ホエールズが本拠地にしていた。
・球場周辺には嘉義を舞台にした映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」に関するオブジェや説明板が多数設置されている。また球場の西側にはKANOこと嘉義農林学校の跡地に建設された國立嘉義高級商業職業学校があり、中山路沿いの歩道は「KANO歩道」になっていて当時の新聞記事や写真パネルが展示されている。
行き方:台鉄「嘉義」駅から中山路をひたすら東へ徒歩約40分。あるいは嘉義駅の後駅(メインじゃないほうの出口のこと)にあるバスターミナルから嘉義公園行きのBRTバスに乗り、終点「嘉義公園停車場」で下車スグ。駅から距離的には近いはずだが遠回りして行くので20分ほどかかる。ナイトゲーム終了後でも嘉義駅行きのバスは動いている(2019年11月現在)
観戦したゲーム(3):
2013.10.03 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−義大ライノズ
2019.11.09 国際交流戦 味全ドラゴンズ−アデレード・ジャイアンツ
2019.11.10 国際交流戦 アデレード・ジャイアンツ−味全ドラゴンズ

台中洲際棒球場(たいちゅう・タイツォン)
所在地:台中市
開場:2006年
収容人数:20,000人

photo by 球場巡礼

 2006年に開催されたインターコンチネンタル・カップがこけら落としになり、球場名もこのイベントから名付けられた。英語での表記は"Taichung Intercontinental Baseball Stadium"。日本では台中インターコンチネンタル球場と呼ばれている。オープン当初はまだ屋根などが完成しておらず完全に見切り発進だった。スタンドがコンプリートしたのは2008年になってからで、2007年に開催されたアジア選手権の時ですら外野席は未完成だった。
 球場は郊外の幹線道路沿いのガラーンとした空間にポツンと建っている。オープン以来プロ野球よりもむしろ国際大会の舞台としてよく使用されており、今では中華隊(台湾ナショナルチーム)の本拠地として認識されている。キャパ的にはややコンパクトではあるが、美しい内野の芝と本格的なダブルデックのスタンドを擁するグッド・ルッキングなスタジアムで、個人的にはアジア最高峰の球場と認定している。特徴はスタンドの上空を行き交う二本のアーチ状の支柱。アッパーデックの屋根を吊す為のものだが、無粋になりがちなスタジアムの外観を飾るいいアクセントになっていてデザイン的にもかなり秀逸。鉄骨が赤にペイントされている理由はボールの縫い目になぞらえているからとの事。芸が細かい!グランドスタンドはオープン・コンコースで外野スタンドとは渡り廊下でつながっている。内野席はアメリカの球場のようになだらかな傾斜で1列目がフィールドと同じレベルから始まっている(この点は非常に評価したい)。ファウルエリアも広くないので座席では結構な臨場感を感じられる。バックネット裏の中2階にはスイートも設けられており、全体的な造りは日本よりも断然アメリカのマイナーリーグの球場に近い。球場デザインに関して言えば日本などもはや相手にしていないのだろう。外観はコンクリムキ出しだがバックネット裏のメインエントランス辺りはガラス張りになっていて、夜になるとオレンジ色の照明が当てられちょっとコジャレた雰囲気になる。観戦環境の快適さもさることながら見た目も相当気を遣っているようで、正直アクセスさえもっと良ければ世界が認めるアジアNo.1のスタジアムになっていただろう。
 両翼325フィート、中堅400フィート。内外野ともに天然芝。照明は外野に4基と内野は屋根を支える鉄骨からブラ下がっている。内野席はフィールドレベルもアッパーデックも全てセパレートのハネ上げイスで外野はベンチシート。カップホルダーがないのでドリンクがよくこぼれている。スコアボードは左中間に設置。最近では台中で開催されるプロ野球の公式戦は体育大学のキャンパス内にある台中棒球場よりもっぱらこちらで開催されている。
行き方:球場は市の北部の郊外にあり台中の中心地からはかなり離れている。通りで言うと崇コ路と環中路の交差点に位置する。台鉄「台中」駅のバス発着場は駅が高架化されて以来駅の南側の建國路沿いに集約された。ここから#58、#12、#701のバスで約30分。タクシーだと約20分で行けるが250〜300元ほどかかる。ナイトゲーム終了後でも台中駅へ戻るバスは動いている。(2019年11月現)
観戦したゲーム(12):
2008.03.08 北京五輪世界最終予選 韓国−オーストラリア

2008.03.10 北京五輪世界最終予選 台湾−カナダ
2013.03.02 WBC First Round 台湾−オーストラリア/オランダ−韓国
2013.03.03 WBC First Round 台湾−オランダ
2015.10.14 プレミア12 オープニングラウンド 台湾−キューバ
2015.10.15 プレミア12 オープニングラウンド プエルトリコ−台湾/オランダ−カナダ
2019.11.02 プレミア12熱身賽 ベネズエラ−オーストラリア/台湾−キューバ
2019.11.03 プレミア12熱身賽 キューバ−ベネズエラ/オーストラリア−台湾
2008.3.08 北京五輪世界最終予選 韓国−オーストラリア

嘉義縣立棒球場(かぎ・ジャーイー)
所在地:嘉義縣太保市
開場:1997年
収容人数:9,000人

・CPBLの公式戦は2005年が最後。それ以降は行われていない。
・2019年からLamigoの春季キャンプ地となり、同年から二軍の公式戦が行われるようになった。
行き方:最寄り駅は台湾高速鉄道の「嘉義」駅。駅前の往朴子(朴子行き)バス停からBRTバスの嘉義縣体育館行きで約5分、「縣政府」で下車。大きな県庁の建物の裏手に球場がある。周辺には一見何もなさそうだがコンビニや食べ物屋のある通りが近くにあるので食料の調達は問題なし。バスは20-30分に1本。台湾鉄道の「嘉義」駅からアクセスする場合も同じバスで。バスターミナルは後駅側にある。台鉄「嘉義」駅からの所要時間は約90分。
観戦したゲーム(1):
2019.05.26 CPBL二軍公式戦 Lamigoモンキーズ−富邦ガーディアンズ

台南市立棒球場(たいなん・タイナン)
所在地:台南市
開場:1931年
収容人数:11,000人

photo by 球場巡礼

・台南市中正記念運動公園というスポーツ・コンプレックス内にある市立の球場。市街地の賑やかなエリアにあり、陸上競技場や屋外スイミングプールなどが併設されている。コンプレックスのメインゲートは中華街の入口にあるような中華門になっている。
・統一ライオンズの本拠地である。
・内外とも何度も改装されているが台湾最古の現役スタジアム。外観は日本の昭和時代の野球場っぽくて郷愁を誘う。
・1992年に照明が設置された。台湾プロ野球がスタートしたのは1990年なので最初の2シーズンは全試合デーゲームでの興行しか出来なかった。最初はスタンドの中から照明が生えていたが、改修されてスタンドの外側に移設された。
・内野は全てハネ上げの一人掛けで全席にカップホールダーが備え付けられている。シートはライオンズのチームカラーであるオレンジとグリーンにペイントされている。
・ベースライン沿いの内野スタンドにはくりんとカーブを描いたスティール製の重厚な屋根がかかっており、このアールデコ的なルックスがオールド・スタジアム感を醸し出している。なお、スタンド内を横へ移動できる通路は最前列にしかない。
・内野スタンドは一層だが外野スタンドはダブルデック構造になっている。ドーム球場以外で外野席が二層になっている球場はかなりレアな存在。世界でもなかなかないんじゃない?ちなみに外野席とは言うものの座席はなく、階段状になったむき出しのコンクリに直に座るタイプ。台湾の古い球場は外野スタンドにイス席がないことが多い。
・内野スタンドと外野スタンドは完全に分断されていて行き来はできない。各スタンドへの出入口は別々になっている。
・フィールドは両翼339フィート、中堅400フィートのシンメトリー。内野にも天然芝がインストールされている。スコアボードはセンターに設置されているが得点経過とBSOとスピード表示くらい出ない。その他の情報は左中間に設置されているビデオスクリーンに映し出される。
・バックネット裏のスタンドの上には記者席やスイートっぽい特別席があるが現在も使われているのかは不明。私が見たゲームではどの部屋も明かりがついていなかった。
・バックネット裏は全面ネットに覆われていてかなり見にくいが内野席はフェンスが大人の脇くらいまでしかなくかなり見やすい。素晴らしく観戦しやすい球場である。
行き方:台鉄「台南」駅から南西へ徒歩約30分。市街地にあるのでどんな行き方でも行けるが、わかりやすいのは駅前から中山路をまっすぐロータリーまで。台湾文学館の脇の南門路をひたすらまっすぐ健康路まで。健康路を東へ折れると右手(南側)にコンプレックスの入口にそびえる中華門が見えてくる。もちろんバスでもアクセスできるし、T-Bikeという無人のレンタサイクルが台南駅と球場の近くにあるので利用できる(クレジットカードか交通系ICカードが必要)。
観戦したゲーム(5):
2010.04.29 CPBL公式戦 統一ライオンズ−La Newベアーズ
2013.10.05 CPBL公式戦 統一ライオンズ−Lamigoモンキーズ
2016.10.08 CPBL公式戦 統一ライオンズ−中信ブラザーズ
2019.05.24 CPBL公式戦 統一ライオンズ−中信ブラザーズ
2019.05.25 CPBL公式戦 統一ライオンズ−中信ブラザーズ

澄清湖棒球場(ちょうせいこ・チョンチンフー)
所在地:高雄市
開場:1999年
収容人数:20,000人

photo by 球場巡礼

・台湾南部を代表するダブルデックの本格的なスタジアム。しかしアクセスがバスしかないためプロ野球や国際試合の開催は少なく、後から建設された桃園國際や台中洲際にとられているのが現状。
・澄清湖という人工の湖を含む広大な公園内にある。
・2010年まではLa Newベアーズの本拠地だったが、チームは桃園に移転しLamigoモンキーズと名を改めた。2011年からは地方球場扱いとなり、2012年の公式戦開催はたった5試合にまで激減した。
行き方:台鉄「高雄」駅前のバスターミナルから#60の烏松行きのバスで約30分。球場前で降りるか、球場のある公園と隣接している長庚病院という大きな総合病院の前で下車すれば球場までスグ。
観戦したゲーム(3):
2011.06.04 CPBL公式戦 Lamigoモンキーズ−統一ライオンズ
2018.08.25 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−統一ライオンズ・・・入替制ダブルヘッダー第1試合
2018.08.25 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−統一ライオンズ・・・入替制ダブルヘッダー第2試合

天母棒球場(てんむ・ティエンムー)
所在地:台北市
開場:1999年
収容人数:10,000人

photo by 球場巡礼

 台北はアジアでも屈指のビッグシティだが意外にもプロ野球が開催される球場はこの天母のみ。2000年に取り壊された台北市立棒球場に代わる球場として郊外の高級住宅地「天母」に建設された。英語での表記は"Tianmu Baseball Stadium"。アリーナやテニスコート、バスケットボール・コートなどを併設する天母運動公園内にある。球場周辺は日本人や西洋人が多く住むハイソな住宅地になっており、住民に配慮した結果外野席の設置は見送られ、首都のメイン・スタジアムとしてはかなり物足りないキャパシティとなった。また近隣への騒音に配慮し、プロ野球は主に土日に、シーズン中に数試合しか開催されない。主に中信ブラザーズの主催試合が行われるほか、アマチュア主体の国際大会や2002年5月には戦後初のNPB公式戦(福岡ダイエー×オリックス)も開催された。
 コンクリ打ちっ放しのどっしりとしたファサードが印象的。見た目のボリューム感が結構イカツイので相当デカい球場であろうと思われがちだが中に入ってみるとそんなに大きくなく、むしろこぢんまりとした感じを受ける。球場正面の両脇にあるスロープを上がった2階がメインゲートになっており、入場したところやスタンド裏のコンコースにチームのグッズショップや屋台が所狭しとならんでいる。スタンドに出ると眼前に山の急斜面が迫り、そこにへばりつくように家や集合住宅が林立する眺望は異国感がある。スタンドは一応ダブルデックだがやけに傾斜がキツいアッパーデックはバックネット裏の一部分しかなく、しかもガラス張りのスイートルームや記者席に結構なスペースが割かれているので座席は相当限られている。タープ状の屋根があるのは台湾ではお約束。日差しを避けられるので素直にありがたい。フィールドレベルの座席は両ポールまでびっしりあるが、グレードの落ちる外野ベースライン沿いの背もたれなしシートは後に増設されたもの。最初からあった座席はゆったりとした背もたれ付きの一人掛けで色もエリア別に塗り分けられている。
 両翼325フィート、中堅400フィートの完全シンメトリー。国際試合対応なのでもちろん内野にも天然芝が敷いてある。バックスクリーンとスコアボードは並列タイプで、スコアボードは全面LEDにリニューアルされた。内野席はダグアウトの端までほぼ全面的にネットがかかっており、だいたいどこに座っても見にくい。外野側はネットがなくて概ね視界良好。スタンドはホームに向いて角度がついていて、アメリカの球場を意識した造りになっている。プロ野球対応の球場だが外野に観戦スペースは一切ない。まぁ、外野スタンドがあればハクが付くのだが、CPBLのレギュラー・シーズンのゲーム開催にあたっては特に必要ないでしょう。
行き方:MRT淡水線「芝山」駅から徒歩約20分。駅前の道から中山北路という大通りまで出て北へ。左手に太平洋SOGOのある交差点まで来たら忠誠路を右折。あとは道なりに15分くらい進むと球場が見える。試合のある日なら芝山駅から球場行きの無料シャトルバス(棒球専車)が出ている。裏技として球場に隣接する大葉高島屋行きのお客さん専用シャトルバスを利用するのもあり。
観戦したゲーム(5):
2009.04.04 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−統一ライオンズ

2009.04.05 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−統一ライオンズ
2017.09.15 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−Lamigoモンキーズ
2017.09.16 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−Lamigoモンキーズ
2017.09.17 CPBL公式戦 富邦ガーディアンズ−統一ライオンズ

斗六棒球場(とろく・トゥリュウ)
所在地:雲林縣斗六市
開場:2005年
収容人数:15,000人

photo by 球場巡礼

 英語での表記は"Douliou Baseball Stadium"。どこに出しても恥ずかしくない魅惑のワールドクラス・スタジアム。繁華街にほど近い幹線道路沿いの広大な空き地にででーんと居座っており、ちょうどこの球場を境に向こう側が住宅地・農地、手前側が斗六の市街地になっている。外観はコンクリ剥き出しではなくキチンと横格子柄の装飾が施されていて設計者の並々ならぬ気合いを感じさせる。また正面入口には中華風なボールパーク・サインもあり、はるばる来た来場者を熱烈歓迎してくれるのがウレシイ。スタンドは完璧なダブルデック構造で2階席にはほぼ全体を覆うタープ状の屋根がかかっている。コンコースは基本的にはスタンド裏に隠れているが1階席の最上段はオープンになっている。座席は1階席、2階席、外野に至るまで全てハネ上げ式の一人掛け。席種によってブルーやグリーン、オレンジに塗り分けられているので若干安っぽく見えるが、すべての座席が一人掛けとはスゴすぎる。ダグアウト上は応援団用のスペースなのでフェンスは低いが、ベースライン沿いのフェンスは日本並みに高いので結構目障り。この球場でユニークなのはスコアボードが外野スタンドの外側からニョキニョキっと生えているコト。外野席はスペースがないほど狭いワケではないので、何故外に設置されているのかは不明...。
 フィールドはシンメトリーで両翼330フィート、中堅400フィート。ナイター設備有り。内野にも美しい天然芝が敷かれている。台湾プロ野球の特定チームの本拠地ではないが、毎年に数試合程度公式戦が行われているようだ。特別大きな町でもない斗六にこれだけ立派なスタジアムがあるとは正直驚かされる。

行き方:台鉄「斗六」駅から徒歩約15分。後駅(メインじゃないほうの出口のこと)から武昌路に出るといきなり前方に球場の照明が見える。以前の斗六駅は南側にしか出口がなかったのだが改装で後駅、つまり北口ができて球場へのアクセスが格段に良くなった。長春路を北へ歩いてゆくと左手に小学校が見えてくる。小学校を越えると明徳北路という大通りで、球場はその通りの向こう。

観戦したゲーム(5):
2008.03.09 北京五輪世界最終予選 オーストラリア−カナダ/韓国−メキシコ
2013.10.04 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−義大ライノズ
2016.10.07 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−Lamigoモンキーズ
2016.10.09 CPBL公式戦 義大ライノズ−Lamigoモンキーズ

新荘棒球場(しんしょう・シンジュアン)
所在地:新北市
開場:1997年
収容人数:12,000人

photo by 球場巡礼

・正式名称は新北市立新荘棒球場。以前は台北県立だったが2010年の暮れに台北県全体が直轄市に昇格し新北市となったので現在は新北市立になっている。
・主に中信ブラザーズの主催試合が行われている。
・90年代にアメリカでブームになったHOK社(現ポピュラス社)がデザインしたマイナーリーグのスタジアムとほぼ同じ構造。
・球場は新荘體育場と呼ばれるスポーツ・コンプレックス内にあり、セミプロのバスケットボールの試合が行われている新荘体育館も併設されている。球場の外周にはヤシの木が植えてあり、なんかよくわからんけど南国っぽい雰囲気が漂う。周囲は市街地や住宅地に囲まれた生活感あふれる環境。スタンドからはマンションがいっぱい見える。
・両翼325フィート、中堅400フィートで完全シンメトリー。内野にも美しい天然芝が敷かれている。
・スタンドはダブルデックでバックネット裏にはスイートも完備。オープン・コンコース。アッパーデックが低いので一階席は頭上に二階席が迫り出していて視界が悪く、かなり圧迫感がある。屋根はお約束のアーチ状の骨組みに白いタープ状のカバーがかかっているタイプ。
・内野スタンドと外野スタンドは一応は分断されているが渡り廊下で行き来できる構造にはなっている(閉鎖されていたが)。座席は内外野とも全てハネ上げの一人掛けを採用している贅沢な造り。ほとんどアメリカ式の構造だが、スタンドはダグアウトの上にのっかてる日本式。ここが惜しい...。
・座席が列によってかなり細かく色分けされていて、散漫な感じがして統一感にかける。
・スコアボードとは別にフルカラービジョンも完備している。
・スタンドはポールまで一直線で残念ながら角度はついていない。
・内野はびっしりネットが視界を遮っており、ダグアウトの上の金網も相まってかなり見にくい。一階席よりむしろ二階席の方が見やすいと感じた。
行き方:新荘は台北市の南西、淡水河の西岸に位置する副都心。地下鉄新莊線が「迴竜」駅まで開通したため、台北市内から地下鉄1本でアクセスすることができるようになった。球場の最寄り駅はズバリ「新莊」駅。1番出口から地上へ出て中華路を北へ行けば10分ほどで新荘體育場に突き当たる。地下鉄・新埔駅からの無料シャトルバスも健在。
観戦したゲーム(3):
2009.4.02 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−La Newベアーズ
2010.5.01 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−統一ライオンズ
2016.5.29 CPBL公式戦 中信ブラザーズ−Lamigoモンキーズ

花蓮棒球場(かれん・ホヮリェン)
所在地:花蓮縣花蓮市
開場:2001年
収容人数:5,500人

photo by 球場巡礼

・正式名称は花蓮県立徳興棒球場。
・外野芝生席からの眺望が最高に美しい。世界の野球場の中でも五指に入ると思う。
行き方:台鉄・花蓮駅から中山路を西へまっすぐ。自転車で15分ほど。
観戦したゲーム(2):
2016.5.28 CPBL公式戦 義大ライノズ−統一ライオンズ・・・入替制ダブルヘッダー第1試合
2016.5.28 CPBL公式戦 義大ライノズ−統一ライオンズ・・・入替制ダブルヘッダー第2試合

桃園國際棒球場(とうえん・タオユェン)
所在地:桃園市
開場:2009年
収容人数:20,000人

photo by 球場巡礼

・2011年からLa Newベアーズ改めLamigoモンキーズの本拠地となった。
・台湾では現在のトコロ最新の球場。着工からわずか1年後の2009年12月にオープンし、翌2010年3月21日に初のCPBL公式戦が行われた。この記念すべき初試合はソールドアウトになった。
・台湾への玄関口である桃園国際空港から近い。将来的には鉄道1本で台北や空港、高速鉄道の桃園駅から直でアクセスできるようになる。
・外観はスリット状の木材で装飾し、カフェか美容院のようなナチュラル感を出している。台湾の球場のこーゆー外観を飾るオシャレ感覚はとっくに日本を追い越している。日本はスタジアムのルックスに気をつかわなさすぎ。
・英語表記は"Taoyuan International Baseball Stadium"。
・球場の周辺はまだ開発されておらず民家より田畑の方が多い。しかしポツポツと集合住宅なんかができはじめている。空港からの鉄道が開通すればもっと人口は増えるだろう。
・球場のすぐ脇を新幹線が通るが車窓から球場は見えない。新幹線は球場に差し掛かる直前で地下に潜ってしまう。
・台中の洲際棒球場より後発だが残念ながら洲際の良いトコロは継承されなかった。内野スタンドの形状は北米風の2層構造で屋根は鉄骨に白いタープを張った台湾ではお馴染みのもの。フィールドレベルは完全に日本風のスタイルが取り入れられている。まず、フィールドとスタンドの高低差が2mくらいあり、スタンド最前列には目障りなフェンス。そしてスタンドは角度がなく、バックネットから外野までツーっと一直線になっている。コンコースもオープンではなくクローズドで、スタンド中段にはコンコースへの出入口が等間隔に並んでいる。フィールドレベルの最上段は一応オープンになっているがアッパーデックがすぐ頭上に迫っているので視界は悪い。
・シートは全席ハネ上げの一人掛けで全席カップホルダー付き。
・同じサイズのサブ球場が併設されている。球場周辺は今後スポーツ・コンプレックスになってゆく予定。
・両翼330フィート、中堅400フィートで完全シンメトリー。もちろん内外野は天然芝。スコアボードはバックスクリーンを挟んでレフト・ライトに各1つづつ。レフト側がスコアボード、ライト側は映像を映すビジョンになっている。
・2012年に8,000人収容の外野席が増設され、キャパが12,000人から20,000人となった。
行き方:ゲームのある日は台湾高速鉄道(新幹線)「桃園」駅から無料のシャトルバス有り。球場は線路沿いにあるので駅から歩いても30分くらいだと思われる。帰りも試合終了後に無料のシャトルバスが待機しているが、こちらは高速鉄道の桃園駅ではなく、有無を言わさず台鉄の中歴駅へ行くので注意。中歴から台北までは普通列車で約1時間。
 現在、台北駅から桃園国際空港→高速鉄道桃園駅を経由して球場前→台鉄中歴駅をつなぐ鉄道が建設されている。はやければ2018年に開通するのでアクセスは格段に良くなるだろう。
観戦したゲーム(5):
2010.05.02 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−統一ライオンズ
2012.05.19 CPBL公式戦 Lamigoモンキーズ−統一ライオンズ
2013.07.27 CPBL明星全塁打大賽(オールスターゲーム ホームランダービー)・・・義大ライノズの林益全(リン・イーチェン)が優勝
2015.10.14 プレミア12 オープニングラウンド ベネズエラ−ドミニカ共和国
2015.10.16 プレミア12 準々決勝 アメリカ−オランダ/日本−プエルトリコ・・・日本はエース・前田健太が先発

屏東棒球場(へいとう・ピンドォン)
所在地:屏東縣屏東市
開場:1986年
収容人数:10,000人

Photo by 球場巡礼

・正式名称は屏東県立棒球場。
・2010年から内野に芝がインストールされた。
・一軍のゲームはほどんど行われない。近年は二軍の開催が多い。
行き方:台鉄「屏東」駅から南へ徒歩30分。屏東駅には北口しかないので、いったん線路沿いに光復路を西へ行き、復興路まで来たら南へ折れて線路を渡る。あとは復興路をひたすらまっすぐ。学校を過ぎると左手に急に球場が現れる。
観戦したゲーム(1):
2011.6.05 CPBL公式戦 Lamigoモンキーズ−統一ライオンズ

羅東棒球場(らとう・ルォドォン)
所在地:宜蘭縣羅東鎮
開場:1992年
収容人数:4,500人

Photo by 球場巡礼

・陸上競技場やテニスコートを備えた運動公園内にある小球場。とは言ってもバリバリの運動公園ではなく、園内に池や散歩道があり緑の多い市民の憩いの場的な自然公園のような趣きがある。球場のグレードは日本ならファームや独立リーグの地方試合が行われるようなレベルだがたまにCPBLの公式戦が行われる。
・コンクリむき出しの質素な外観でこれと言った特徴はない。1992年オープンとのことだがコンクリの腐食が進み、黒ずんだ外観はは築40年くらい経ってそうな感じに見える。
・スタンドは3つのパーツで構成されている。放送ブースや記者席などの上に乗っかってるバックネット裏スタンドは高さがあってそれなりに見やすくできているが、台湾ではバックネット裏はあまり人気のあるエリアではないので閑散としている。ベースライン沿いの内野スタンドは応援団や一緒に応援したいコアなファン達で埋め尽くされるので人気のエリアである。このスタンドには上下に移動できる通路がないので上段の方に陣取るとかなり動きにくい。あとは内外野ともに芝生席になる。芝生席のある球場は台湾ではあまり見かけない。
・スタンドは全てコンクリむき出しの階段席でイス席はない。みなさん好き勝手に思い思いの場所に座って頂いて結構。ただし最前列が通路になっているので下段は目の前を人がチョロチョロ行き来してうっおしい。
・各ダグアウトからバッターボックスまで土のウォークウェイ(花道ですな)がある。最近あんま見かけませんなぁ。
・スタンドは緩やかなカーブを描いており、そのせいで狭い球場の割にはファウルゾーンが広くフィールドは遠くに感じられる。
・バックネット以外に視界を遮るものはない。内野スタンドの最前列にあるフェンスは手すりのようなもので子供の背丈より低い。どこに座っても視界がよい。
・フィールドは両翼350フィート、中堅400フィートのシンメトリー。内野に芝生が張られていない球場は台湾では珍しい。照明灯は6基ありナイトゲームにも対応しているが、いかんせん、一本一本の球数が少なくて場内はやや薄暗い。スコアボードはバックスクリーンと一帯型でセンターに配置。スコアとカウントしか表示されないが一応電光なので夜でもクッキリ見える。ビデオスクリーンなんてものは当然ない。
行き方:羅東は台湾本島の北東に位置するスモールシティ。宜蘭(ぎらん)や礁渓(しょうけい)などの有名な温泉地が近いが、羅東に用事のあるツーリストなんてのはほとんどいないでしょう。台北から特急(自強号)で所要時間約90〜100分。もちろん台北から高速バスも走っており、時間はかかるが運賃が安く、最終バスも遅い。
 球場は「羅東」駅から伸びる公正路という大通りをひたすら西へ徒歩約40分。駅前からバスでも行けると思うが私は往復とも歩いたので詳細は不明。
観戦したゲーム(1):
2010.4.30 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−統一ライオンズ

新竹棒球場(しんちく・シンジュー)
所在地:新竹市
開場:1976年
収容人数:11,000人

Photo by 球場巡礼

 商店やマンションや住宅が建ち並ぶ市街地に何の前触れもなく突如姿を現すオールド・スタジアム。正式名称は新竹市立中正棒球場。「中正」とは「蒋中正」、つまり中華民国建国の父・蒋介石のこと。地方球場扱いではあるが月に3〜4試合のペースで公式戦が行われ、2010年には地方球場で最多の31試合が開催された。球場周辺に余分なスペースが全くなく、メインエントランスやスタンドが直に通りに面してるという、近年サッパリ見かけなくなった絶滅寸前の様式が特徴。そして驚くべき事に、恐らく世界でココだけだと思われるが、外野スタンドの下が民家として分譲されており、そこで住民が普通に生活している!こんな球場見た事ない!定年後の移住先として是非チェックしておきたい物件である。
 外観は灰色のコンクリに覆われており重厚な感じ。球場正面には野球選手をモティーフにした巨大なモザイクがあり、その中にどう見ても王貞治としか思えない、一本足で構える左バッターが描かれている。さすがワンちゃん。国民的ヒーロー。スタンドは一層で内野と外野は完全に分断されており行き来はできない。外野スタンドへは外の通りから民家と民家の間にある階段を使ってアクセスするのだが、この階段は普段はシャッターで閉じられている。内野スタンドは昔ながらの鉄筋コンクリート屋根でほぼ覆われている。座席は全て背もたれのない一人掛けで、お尻のところだけピョコッと上がっているタイプ。外野はコンクリムキ出しの階段に直に座る。台湾では外野席では応援はしないので、外野はいつも閑散としている。内外野ともスタンド全体が水色にペイントされていてどーにも落ち着かない。異国の球場では日本の常識は通用しないのだ。この球場、何故か照明が全てフィールド内にある。恐らくナイトゲーム開催に対応するため後から増設されたものと思われるが、いかんせん、非常にジャマ。せっかく内野のフェンスが脇くらいまでの高さしかなく見やすいのに、照明灯のせいで死角が多く出来てしまうのはもったいない。ファンはもちろん照明灯の死角を避けて座るので、スタンドには空席が結構あるにもかかわらず、一部の視界良好なエリアだけ人口密度が高くなってしまうのだ...。
 両翼330フィート、中堅400フィートの完全シンメトリー。フィールドは内野が土で外野が芝の日本標準仕様。内野に芝が入っていないのは台湾では珍しい。球場の周囲にはアパートメントやマンションが林立していてタダ見にはコト欠かない。中にはスタンドの外壁にへばりつくような至近距離に建ってるものもあり、ファールボール対策として窓やベランダには鉄格子がハメられている部屋もある。アジアらしい、実に雑然とした独特の球場である。
行き方:台湾随一のビーフン天国・新竹へは台北から特急「自強号」で南へ1時間ちょい。球場は台鉄「新竹」駅から市街地を歩いて約20分。駅前の中華路を西(駅を出て左)へ。西大路という大きめの通りまできたらそいつを北(右)へ。屋台のたくさん出ている中山路をこえ、北大路をこえると左手に突如球場が現れる。高速鉄道(新幹線)の新竹駅は思いっきり郊外にあるので、とりあえずバスで台鉄の新竹駅まで出ましょう。
観戦したゲーム(2):
2009.4.03 CPBL公式戦 興農ブルズ−La Newベアーズ
2010.4.28 CPBL公式戦 兄弟エレファンツ−興農ブルズ・・・ブルズのクローザーとして高津臣吾が登板、炎上

台中棒球場(たいちゅう・タイツォン)
所在地:台中市
開場:1935年
収容人数:10,500人

photo by 球場巡礼

 台中の繁華街にほど近い國立台灣體育學院(日本で言う体育大学)のキャンパス内に位置する。国の施設なので正式名称は教育部体育署台中棒球場という。日本統治時代にオープンしたというからその歴史はハンパではない。現在の姿は恐らく改装につぐ改装で基本的な造り以外はほとんど原型を留めていないと思われるが、強いて言うなら平べったいなだらかなスタンドや、後から増設されたであろうチグハグな統一感のない照明塔に歴史と伝統を垣間見る事ができる。球場の周囲には体育大学らしく屋外プールや競技場、アリーナなどが隣接。またキャンパス内なので球場のすぐ横には校舎が迫っている。そのため球場の外観の写真を撮ろうと周囲をウロウロしてみても建物に遮られてどうしても全体を写真に納めることができない。また正面入口があるにはあるのだが、ボールパーク・サインのようなものは掲げられておらず、そっけない感じなのでルックス重視の球場好きにはちょっとモノ足りないかも。
 スタンドは屋根付きダブルデックのバックネット裏とベースライン沿いの屋根無し内野席、そして外野席に分かれている。ほとんどのシートは背もたれの無い一人掛けで、外野はシートすらないコンクリむき出しの階段席。バックネット裏は全面的に一分の隙もなくネットが張り巡らされていてやかましいが、内野スタンドはプレイング・フィールドとほぼ同じレベルでフェンスも最低限の高さしかないので視界は日本の球場に較べて格段に良い。ただ残念なのは、台湾の球場ではお約束らしいのだが、ダグアウトの上に応援団用の舞台が設置されている事。こいつのせいで舞台より後ろ(外野側)の席からはどうしてもフィールドが見切れてしまい、ヒドイ席だとバッターボックスがまるっきり見えないこともあるのだ。またブルペンも思いっきりスタンドの中にあるので下段の方に座るとこれまたフィールドが見えにくい。まぁ、そうなれば空いてる席はいくらでもあるので移動すればいいワケだが...。
 フィールドはシンメトリーで両翼325フィート、中堅400フィート。芝の状態はあまり良くないが内野にもキチンと天然芝が敷いてあるのはエライ。内野に芝があるだけでボロ球場でも見違えるようにカッチョよく見えてしまうのは私だけではないだろう。照明塔は5基しかない。通常フィールドをバランス良く照らすには照明は6基必要なのだが、こおゆうセオリー無視なところがアジアらしくて良いではないか。スコアボードは得点とカウントが表示できるだけのごくごく原始的なものがバックスクリーンに貼りついている。もちろん電光ではないし、ビデオスクリーンもなく、選手名やチーム名すらも表示されないというシンプル極まりないもの。ホームチームは"HOME"、ビジターチームは"GUEST"と表記され、SBOもアメリカ風にBSOの並びになっている。どっちかと言うと日本の球場よりもアメリカの場末のマイナーやカレッジの球場に近い雰囲気を持っている。
行き方:台鉄「台中」駅から北東へ徒歩約25分。市民の憩いの場・中山公園を過ぎると十路の東側に台灣體育學院のキャンパスが見えてくる。十路の西側は「一中街」と呼ばれている有名な繁華街。またの名を「台中の原宿」。台中駅から一中街行きのバスでのアクセスも可能。
観戦したゲーム(1):
2008.3.10 CPBLオープン戦 興農ブルズ−米油亜Tレックス