Shikoku

土佐山田スタジアム(高知県香美市)
八幡浜・大洲地区運動公園野球場(愛媛県大洲市)
しおさい公園野球場(愛媛県伊予市)
今治市営球場(愛媛県今治市)
越知町民総合運動場(高知県越知町)
宇和球場(愛媛県西予市)
新居浜市営野球場(愛媛県新居浜市)
東予運動公園野球場(愛媛県西条市)
鳴門球場(徳島県鳴門市)
春野球場(高知県春野町)
高知市東部野球場(高知県高知市)
安芸市営球場(高知県安芸市)
志度総合運動公園野球場(香川県さぬき市)
四万十スタジアム(高知県四万十市)
南レク城辺公園野球場(愛媛県愛南町)
川之江野球場(愛媛県四国中央市)
丸山公園野球場(愛媛県宇和島市)
室戸マリン球場(高知県室戸市)
高知球場(高知県高知市) 
大方球場(高知県黒潮町)
蛇王運動公園野球場(徳島県海陽町)
レグザムボールパーク丸亀(香川県丸亀市)
観音寺市総合運動公園野球場(香川県観音寺市)
いきなスポレク公園野球場(愛媛県上島町)
坊っちゃんスタジアム(愛媛県松山市)
マドンナスタジアム(愛媛県松山市)
池田球場(徳島県三好市)
徳島県南部健康運動公園野球場(徳島県阿南市)
蔵本球場(徳島県徳島市)
香川県営野球場(香川県高松市)
 

土佐山田スタジアム
所在地:高知県香美市
開場:2002年
収容人数:2,900人

Photo by 球場巡礼

 「ハコもの行政」の産物なのか、野球熱の高さの産物なのかはわからないが、スモールタウンにはおよそ似つかわしくない立派なスタジアム。住宅地のはずれにある秦山(じんざん)公園内に建設され、2002年のよさこい国体の際にフィールドホッケーの会場としてデビューした。つまり野球専用のスタジアムというわけではない。
 コンクリ打ちっ放しではあるがきちんとデザインされた外観は見るべきモノがある。エクステリアの丸窓やスタンド全体を覆う立派な屋根は骨太な存在感を感じさせ、明らかにそこいらの量産型スモールスタジアムとは一線を画している。スタンドはブルーの内野席とオレンジの外野寄りの席に二分割されている。シートは全て独立した一人掛けで、ブルーの方は全面、オレンジの方には半分背もたれがついている。この規模の球場で背もたれ付きとは天晴れ。内野スタンドは鋭い傾斜もあって快適な観戦が約束されてそうだが日本の球場事情をナメてはいけない!「そうはいかんき」と言わんばかりに全面ネット張り。それも一部のスキもなく端から端までカンペキに。そしてフィールドは全面人工芝。これだけいいハコを造っておきながら中身はこんなもんですわ。
 両翼99m、中堅122m。ナイター設備はなし。外野は全て芝生席。フィールドの人工芝には砂が入っており、ハイテク人工芝ほどではないにしても気休め程度のクッション効果はあるとの事。スコアボードは得点とSBOのみ表示のシンプルなタイプ。外野よりのスタンドもやはり高いフェンスがフィールドを遮って見事に見づらいワケだが、最上段からならなんとかガマンできる程度には見える。
行き方:JR土讃線「土佐山田」駅から北へ徒歩15分。地図は駅に置いてあるので、それを頼りに住宅地を抜けて行くと丘の中腹ぐらいに球場が見えてくる。土佐山田駅へは高知駅より8駅・約30分、運賃は片道350円。(03年10月現在)
観戦したゲーム(2):
2003.10.20 よさこいリーグ 広島−阪神
2023.09.17 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−愛媛マンダリンパイレーツ・・・8年振りの開催

八幡浜・大洲地区運動公園野球場
所在地:愛媛県大洲市
開場:年
収容人数:人

行き方:JR予讃線「伊予平野」駅から徒歩30分。あるいはJR八幡浜駅、JR伊予大洲駅、伊予鉄道の松山市駅からバスが1日3本あり。平野運動公園口下車徒歩15分。
観戦したゲーム(1):
2022.08.13 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−徳島インディゴソックス

しおさい公園野球場
所在地:愛媛県伊予市
開場:1995年
収容人数:2,000人

・別名「伊予市民球場」。しおさい公園という伊予灘に面した海沿いの公園の中にあり、球場のほか遊具のある広場やアリーナや競技場なども併設されている。
・球場はファサードやボールパークサインなどという気の利いたものはなく、グラウンドの3方向にスタンドを設置しただけの簡素な造り。収容人数120人のバックネット裏スタンドはベンチシートが3列あるだけ。屋根がついているのでアイランドリーグの試合の時は関係者やスコアラーの待機場所になっており一般人は入れなかった。バックネット裏とベースライン沿いのスタンドの間にダグアウトがあり、ファンはそのうしろを通ってスタンドへアクセスする。ダグアウトと言っても壁はなく、フェンスとネットで外界と区切られているのみ。プレイヤー・監督・コーチの様子や会話は丸見え・丸聞こえ。両サイドにあるベースライン沿いのスタンドはベンチシートが4列だけでフィールドと同じ高さ。目の前にフェンスはあるもののすぐ近くでプレイを見れるので臨場感は期待できる。スタンドはポールの手前まででそっから先は外野も含めて芝生席になっている。
・クラブハウスがないのでプレイヤー達は駐車場やバックネット裏のスペースに荷物を置いて着替えていた…。
・ブルペンはファウルエリアにあり、ちょうどベースライン沿いのスタンドの真ん前でピッチャーがウォームアップを行う。正直ジャマでフィールドが見えにくい。
・スコアボードはバックスクリーンと一体型でセンターに配置。2019年にLEDに更改されたがスコアとBSO表示だけで選手名などは出ない。
・内野にはウォールはなくフィールドと外界はフェンスで隔てられてるだけだが外野には色あせたグリーンのウォールがある。広告は入っていない。
・年に1-2試合だがアイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツが主催試合を行っている。なお、アイランドリーグの試合では外野席は開放されていない。またバックネット裏にフードトラックが2台来ていた。
・公園の周囲は住宅街や畑。球場は木々に囲まれているためスタンドから海は一切見えない。
行き方:JR予讃線「伊予市」駅・伊予鉄道郡中線の終点「郡中港(ぐんちゅうこう)」駅から西へ徒歩30分。両側にヤマキの本社や工場が建ち並ぶ「花がつお通り」を歩き、途中から折れて海沿いを歩いていけばOK。Google Mapでは伊予市駅のもひとつ西側の向井原(むかいばら)駅から歩く方が近いと出る。どちらの駅からもバスは出ていない。
観戦したゲーム(1):
2022.05.01 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−香川オリーブガイナーズ

今治市営球場
所在地:愛媛県今治市
開場:1952年(2015年)
収容人数:7,593人

photo by 球場巡礼

 今治の市街地にある大新田(おおしんでん)公園というスポーツコンプレックス内にある。1965~66年の2年間だけ近鉄がキャンプを行っていたこともあり70年代前半まではよく近鉄主催のオープン戦が行われていたらしい。最後のオープン戦は1983年の阪神−近鉄戦で以降プロ野球は開催されていない。近年はアイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツの試合が年に1-2試合組まれている。
 古い球場で外観もフィールドも全て曲線で構成されているいわゆる「円形コロシアム」。このタイプの球場はベースライン沿いのポール際でもスタンドに角度が付いているので見やすい代わりに内野のファウルエリアが広くて遠く感じるという特徴がある。1980年に改装されているみたいだがファサードやスタンド内のコンクリが黒ずんでなかなかの荒廃感を出していたが、2015年にほぼ全面的にリノベーションされ今ではかなり快適に観戦できるようになった。この球場ではバックネット裏スタンドをほぼ覆い尽くしている巨大な屋根を見てほしい。等間隔に並ぶムキ出しの鉄骨と飾り気のない無骨なデザインの屋根。まるでアメリカのオールドパークを彷彿とさせるようなクラシックさ。まさかこれほど存在感のある大屋根を持つ球場が国内に埋もれていたとは。全く美しいの一言。
 スタンドはバックネット裏とベースライン沿いで完全に分断されている。バックネット裏は全て背もたれのある一人掛け、ベースライン沿いのスタンドはあまり高さはないが前述の通り角度がついていて見やすい。座席は背もたれのない一人掛けで、バックネット裏もベースライン沿いもブルーで統一されている。バックネット裏はほぼ100%日陰になるがくまなくネットで覆われている。
 改装前は両翼91.44m、中堅115.82mだったが外野スタンドを削って拡張し現在は両翼100m、中堅122mのフル規格。フィールドは天然芝。2015年のリノベーションで照明が増設されナイター開催が可能となった。スコアボードも以前は手書き・手差しのマニュアル式だったが現在はバックスクリーンと一体型の磁気反転に更改されバッターズアイの右上部にスピードも表示されるようになった。球場全体から染み出していたビンテージ感は改装で消え失せたがバックネット裏スタンドを覆うレトロな大屋根は必見。
行き方:JR予讃線「今治」駅よりせとうちバスで約6分、「球場前」下車スグ。国道317号線沿いにあり、今治駅から歩いても25分くらい。
観戦したゲーム(3):
2007.08.23 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−高知ファイティングドッグス
2022.04.30 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−香川オリーブガイナーズ(DH)

越知町民総合運動場
所在地:高知県越知町
開場:????年
収容人数:????人

・市街地に近いがキツイ坂を登った丘陵の上に位置しており球場のほかアリーナや武道館、アウトドア・プールなどを併設するスポーツ・コンプッレックス内にある。一応バックネットや簡易スコアボード、補助照明、最低限のスタンドなどを備えてはいるが球場というより名前の通り運動場(グラウンド)と言った方がしっくりくる。当然全面土で外野に芝生は敷かれていない。
・2010年からファイティングドッグスの拠点となっており、普段の練習のほか2011年からはこの運動場で公式戦が行われるようになった。近年はシーズンの終盤に1試合のみホーム・カミング・ゲームとして入場無料で公開されるのが恒例になっている。また春先のオープン戦もここで開催されることが多い。ちなみに選手寮はお隣の佐川町にある。
・長方形のグラウンドのセンターと右中間に簡易のフェンスを置いて外野ウォールとしている。まるでMLBブルージェイズの初代ホーム"Exhibition Stadium"みたいでこれは大いに見に行く価値あり。左中間は元々あるネットを(ウォールとして)利用している。
・バックネットが打者の頭上を覆うように張られており、フェアゾーンに打ち上がったボールがネットにのっかる可能性(さらにそのボールが落ちてきてインプレーになる可能性)があることから、ゲーム前に主審による「この球場の特別ルール」のアナウンスがある。レフト側の外野ネットへの飛球に関しても、防球ネットに掲出されている広告幕より上に当たるとホームランになる、など独自のルールが規定されている。独立リーグとは言えプロの公式戦でこのような特別ルールのある球場はおそらく日本でここだけ?
・スタンドは1塁側はダグアウトまで、3塁側は外野の途中まで伸びている。フィールドを取り囲むように7段ほどのひな壇に木製のベンチが設置されており、最上段の外側がコンコースになっている。フィールドはくまなくネットで囲まれているためどこに座っても視界は遮られる。
・ダグアウトが狭くてプレイヤーが全員入りきらず、主に控えの人たちはダグアウトの前にパイプイスを並べてそこに陣取る。もちろんファウルボールがコワイので両軍とも前にネットを置いていた。ファイティングドッグスはメインの出入口がある3塁側ベンチに入っていた。
・へんぴな場所だが意外と地元の人たちが座布団片手に見に来ており、シーズンの終盤でもあるので場内はアットホームな雰囲気に包まれていた。独立リーグレベルでもなかなかこんな設備の球場で公式戦はやらないので、マニア諸氏には是非1度来てみてほしい。
・フィールドのサイズ、開設年、キャパなど詳しい情報は一切不明。スコアボードは右中間にありBSOと得点経過のみ表示。得点は数字の書かれたボードをひっかけたりボードをクルっと回転させるタイプではなく、枠の中にマグネットを貼るスタイル。3人のスタッフがスコアボードの下で常にスタンバイしていた。
行き方:JR土讃線「佐川(さかわ)」駅から黒岩観光バスの川渡・狩山口・大崎行きで約15分、「国道西町」停留所で下車。バス停の近くの橋の手前に「高知ファイティングドッグス練習会場→」というデカい看板が出ているので指図通りに進むと総合運動場の看板があらわれる。バス停から徒歩15分だが上り坂がキツイ。国道西町の周辺には何もないので、ひとつ手前の「越知」停留所で降りるとスーパーなどがあり賑わっている。運賃は片道370円、1日10往復だが土日祝は便数が減る。(21年09月現在)
観戦したゲーム(1):
2021.09.21 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−徳島インディゴソックス

宇和球場
所在地:愛媛県西予市
開場:2017年
収容人数:1,640人

・正式名称は「西予市営宇和球場」。元々は旧・宇和(うわ)町の持ち物だったが2004年に近隣の町同市が合併し西予(せいよ)市となった際に西予市営になった。
・2017年のえひめ国体で女子ソフトボール会場として使用するにあたり、激しく老朽化していた旧球場を丸ごと全てぶっ壊してし二代目にあたる現球場を新たに建設した。二代目はバリアフリーに対応し、ファサードや外観などもきっちりデザインされているが、フィールドはまさかの内外野とも土。リニューアルの際に芝生にすることは考えなかったのだろうか?
・スタンドは内野まででバックネット裏とベースライン沿いのひな壇スタンドに分かれている。外野側のベースライン沿いおよび外野には観戦スペースはない。内野スタンドは屋根がなくデーゲームではノーガード状態。バックネット裏は背もたれはないが全て一人掛けのイス席。
・愛媛マンダリンパイレーツが年に1試合だけ公式戦を行うほか、実業団ソフトボールの公式戦会場としても使用される。アイランドリーグの試合の日はキッチンカーが数台来ていた。
・3塁側の向こうには田んぼに混じって民家が点在しているので打球が出るのを防ぐための高めのネットが張られている。
・内外野のウォールはブルー。広告なし。レフトに比べてライトのポール際はウォールが3倍くらい高くなっている。
・両翼100m、中堅122m。スコアボードはバックスクリーンと並列に配置されておりライト寄りにある。LEDだがスピード表示はなかった。照明は6基。
行き方:JR予讃線「卯之町」駅から徒歩20分。あるいは松山市と宇和島市を結ぶ特急便も止まる宇和島バスの卯之町営業所から徒歩15分。
観戦したゲーム(1):
2021.08.08 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−高知ファイティングドッグス

新居浜市営野球場
所在地:愛媛県新居浜市
開場:1985年
収容人数:8,500人

Photo by 球場巡礼

 日本全国どこの地方都市でもありそーなコンクリ打ちっ放しの外観を持つ中規模スタジアム。運動公園の中ではなく庶民的な住宅地の中に単独で存在している。オリックスが1992年から98年まで毎年ウエスタンの公式戦を開催していた。また現在では四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツがちょこちょこと公式戦を行っている。
 現在の球場は1985(昭和60)年に全面的に建て直されたもので、オリジナルは同じ場所に1953(昭和28)年に完成していた。このグレードの球場にしては珍しくバックネット裏スタンドは全席背もたれ付きの一人掛けでほぼ全体を覆い尽くす巨大な屋根がかけられている。基本的にはデイゲーム開催の球場なので非常に有難い。高さもあり見やすい。ベースライン沿いのスタンドはポールに向かって先細りしていくタイプで全てベンチシート。2007年に初めて訪問した時はシートにファウルボールの直撃痕と思われるクレーターが無数に出来ており世紀末的なムードが漂っていたが、2021年に再訪した時は全てリニューアルされていた。バックネット裏とベースライン沿いのスタンドは構造的には分断されている。またポール際の一画はベンチシートが取っ払われただのひな壇になっている。外野芝生席は本営発表では3,010人収容となっているが、狭くて傾斜が思いっきり急なため実際は全く使用されていない。
 
両翼91m、中堅118m。センターに比べて両翼が極端に浅く、私が見たゲームでは(アイランドリーグでは普段あまりお目にかかれない)ホームランが5本も出た。フィールドは内野が土で外野は天然芝。ハエ叩きのようなスカスカの照明が一応はあるが、恐らくコイツは練習の際の補助的なもので、ナイトゲームには対応していないような気がする。スコアボードはバックスクリーンと一体型でセンターに配置。色あせたグレーのボデーが香ばしい。クルクルパネル式の得点経過、選手名の表示なし、当然スピード表示もなしの昭和スタイルを継続中。
行き方:JR予讃線「新居浜」駅から北(海側)へ高専通りをまっすぐ徒歩約40分。あるいは駅の駐輪場でレンタサイクルの貸し出しを行っているので自転車で10分ちょい(1日500円・返却は21時まで)。駅前からせとうちバスでも球場の近くまで行けるが詳細は不明。
観戦したゲーム(2):
2007.04.07 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−徳島インディゴソックス
2021.06.12 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−徳島インディゴソックス・・・愛媛の安西が3打席連続HR

東予運動公園野球場
所在地:愛媛県西条市
開場:1995年
収容人数:5,000人

・瀬戸内海の燧(ひうち)灘に面する東予(とうよ)運動公園内にある。元々は東予市の持ち物だったが2004年に西条市に合併され現在は西条市が管理している。名称は変わらず「東予」をそのまま使い続けている。運動公園内にはアリーナやアウトドア・プール、テニスコート、競技場などが併設。
・3塁側スタンドの裏が海になっているがスタンドからは一切見えないし海の気配も感じられない。
・スタンドはバックネット裏だけがイス席で他は全て芝生席。イスは全て背もたれ付きの一人掛けでほぼ全体を屋根に覆われている。ついでにバックネットも端から端までくまなく覆っている。スタンドの両端に外へ出る階段があるのだが、その階段の向こうにネットのかかっていない車イスの観戦スペースがある。ここには柵も低く見やすくて立ち見するには最高の場所になっている。
・特徴は4本足の幅の広い照明。遠くから見ると田んぼの中に照明だけが突如生えているようで相当目立つ。列車からもこの照明は見える。ただ、この照明は球数が少なく、暗いオレンジ色の電球を使っているので陽が沈みきってしまうとかなり暗い。
・スコアボードは2016年にLEDに更改されている。バックスクリーンと横並びの並列タイプでスコアボードは右中間よりにある。
・この球場では確かオリックスのファームが90年代に公式戦を行っていたと思うが確証はない…。現在では四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツが年に数試合ほど公式戦を行っている。
・両翼97.6m、中堅122m。ほぼアマチュアしか使わない球場にしてはかなり広い。内野は土、外野は天然芝。照明が6基ありナイトゲームにも対応。
行き方:JR予讃線「伊予三芳(いよみよし)」駅から海の方へ徒歩30分。道中は田んぼしかなくナイトゲームの帰りは真っ暗になる。国道まで出るとコンビニがある(コンビニの近くの国道沿いに今治駅と新居浜駅をつなぐせとうちバスのバス停あり)。
観戦したゲーム(1):
2021.06.11 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−香川オリーブガイナーズ

鳴門球場(オロナミンC球場)
所在地:徳島県鳴門市
開場:1973年
収容人数:18,600人

Photo by 球場巡礼

 正式名称は鳴門総合運動公園野球場。こう見えても徳島県が所有する県立球場で2万人弱を収容できる大箱である。高校野球の県大会の決勝もここで行われる徳島県のメイン・スタジアム。同運動公園内にはJリーグ・徳島ヴォルティスのホームであるポカリスエットスタジアムやアミノバリューホール(アリーナ)、ソイジョイ武道館などが併設されている。鳴門市を創業の地とする製薬大手の大塚製薬が2007年からネーミング・スポンサーになり、運動公園内の各スポーツ施設に自社の製品名を付けた。プロ野球が開催される事はめっきり少なくなったがかつては日本ハム、オリックス、阪神がオープン戦を、オリックスがウエスタンの公式戦を行った事がある。現在では四国アイランドリーグの徳島インディゴソックスが年に数試合ホームゲームを開催している。
 外観は白に統一され、きれいにペイントされている。ボールパークサインのオロナミンCの赤いロゴが映える。スタンドはポールまで均一の高さが続く立派なもので一直線ではなく緩やかにカーブを描いている。ベースライン沿いのスタンドは高さがありフェンスが低いこともあって結構見やすい。バックネット裏は下半分がオレンヂの背もたれ付きの一人掛け、上半分が同じくオレンジのベンチシートになっており、前面と頭上全てがネットに覆い尽くされている。安全にもほどがあるがなんか窮屈な気分になるのでこの席はあまりオススメしない。バックネット裏だけ最上段の通路に屋根がかかっており、太陽の角度次第では最上段から数段は日陰になる。もちろんリニューアルされた一本足の立派な照明があるのでナイトゲームにも対応。外野席は芝生で本営発表によると6,600人収容できるとの事。傾斜が結構あるように見えた。
 スタンドからは公団や住宅が見える。鳴門の中心部からやや離れてはいるが周囲は住宅地になっている。海が近いはずだがスタンドからは見えない。スコアボードは未だに磁気反転。バックスクリーンと一体型でセンターに配置。表がブラックボデーで裏は白のオセロスタイル。場外にある自販機では当然ポカリなどの大塚製品が並び、カロリーメイトやソイジョイまで買える。ただし普通に定価販売。
 両翼99.1m、中堅122m。2005年に外野を拡張して県立に相応しい立派なサイズとなった。内野は土、外野は天然芝で照明は6基。ブルペンはスタンド下に隠れている。球場の外周に椰子が植えられていて南国ムードが漂う。
行き方:JR鳴門線「鳴門」駅より徒歩25分。撫養(むや)川沿いに歩けば左手にスタジアムの照明が見えてくる。また大阪方面からアクセスする場合は高速バスの停留所「高速鳴門」からJR鳴門駅を経由して徒歩40分。高速鳴門の停留所には観光案内所が併設されておりレンタサイクルの貸し出しも行っている(1日500円)。
観戦したゲーム(3):
2002.03.02 オープン戦 日本ハム−ヤクルト
2021.06.09 四国アイランドリーグ公式戦 徳島インディゴソックス−高知ファイティングドッグス(DH)

春野球場
所在地:高知県高知市
開場:1979年
収容人数:16,000人

Photo by 球場巡礼

 高知県立春野総合運動公園内にある高知県のメイン球場。2003年までライオンズの春季キャンプ地だったが、1軍が主体のA班は宮崎県日南市の南郷スタジアムへ引っ越してしまい、2軍が主体のB班だけが春野に残る事となった。スタンドの規模、フィールドの広さ、観戦環境など全ての面において高知No. 1のグレードであることは間違いない。スタンドはバックネット裏を含む内野席とベースライン沿いのアルプススタンドと呼ばれているふたつのスタンドにわかれている。ネット裏席は昔の甲子園のような鉄骨ムキ出しの屋根に覆われていて郷愁を誘う。内野席は背もたれ付きのひとり掛けイス、アルプス席は背もたれのないひとり掛けイスでそれぞれグリーンとブルーに色分けされている。どちらの席も前列・左右との間隔が狭く現代人の体躯では相当窮屈な観戦が強いられる。内外野のウォールはライオンズ・ブルーにペイントされており、ミレービスケットなのどのローカルな広告で賑わっている。内外野ともフェンスが低く、ネット裏席以外はほぼストレスを感じずに気持ちよく観戦できるだろう。
 ライオンズが春季キャンプを行っていた頃は毎年2月の最終週にタイガースを迎えてオープン戦が開催されていたが、2004年はタイガースの主催でバファローズ戦が組まれた。以降はバファローズとタイガースの2チームでオープン戦を行っていたが2012年以降は行われなくなった。その代わりに高知県観光協会が主催する「高知プロ野球プレシーズンマッチ」というオープン戦と練習試合の合の子のようなイベントが2012年から毎年開催されている。2018年以降はライオンズとマリーンズの対戦で固定されている。入場料は無料。
 両翼100m、中堅122m。2002年のよさこい国体開催の際にアップグレードされ国際規格の立派なフィールドに生まれ変わった。が、ナイター設備はなし。外野は全て芝生席。センターに配置されているスコアボードはLEDに更改されている。キャパは大本営発表では16,000人で内訳は内野席が3,560人、アルプススタンドが2,622人、そして外野芝生席に9,482人となっているが、外野に1万人近くを詰め込むのはちょっと無理があろう。外野芝生席はええとこ3,500人くらいなので実質的なキャパは1万人ほどとみた。

行き方:高知の中心地はりまや橋の交差点から運動公園へ行く路線バスは2019年10月で廃止され、現在は公共の交通機関で直接行く事はできない。しかし、はりまや橋周辺で運動公園の近くを通るバスを捕まえて出来る限り球場まで近づき、あとは徒歩でアタックすることはできる。私が利用したのは運動公園の西にある「南ニュータウン三丁目」というとさでんバスのバス停。このバス停は色んな系統のバスが通るので平均して1時間に2本ほどある。このバス停から球場までは徒歩30分。詳しい時刻表はとさでんバスの公式サイトで。運賃は片道470円。所要時間は30分ほど。(2021年02月現在)

観戦したゲーム(3):
2002.02.24 オープン戦 西武−阪神
2021.02.27 高知プロ野球プレシーズンマッチ 埼玉西武−千葉ロッテ・・・マリーンズの1番藤原、2番岡が両者とも初球をHR
2021.02.28 高知プロ野球プレシーズンマッチ 埼玉西武−千葉ロッテ

高知市東部野球場
所在地:高知県高知市
開場:1990年
収容人数:8,200人

photo by 球場巡礼

 従来の高知市営球場とは別に市東部の田園地帯に新設されたスモールスタジアム。正式名称は「高知市東部総合運動場野球場」。こちらも市営球場と同じくかつてはホークスが福岡ダイエー時代にキャンプを行っていた。現在はバファローズの2軍が11月に秋季キャンプを行っている。また四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスがたまに公式戦を行う。
 スタンドは1・3塁側のダグアウトまでしかないショート・バージョンで11列しかない。市営球場とくらべるとだいぶ席数が少ない。座席は全てベンチシートで屋根はなし。スタンドの両サイドに一戸建ての小屋が建っているがこれは審判の控え室やクラブハウスとして利用されている。その小屋から先は内野も外野も含めて全て芝生席。スタンドに日陰はないがベースライン沿いの内野芝生席や外野には大きな樹がつくる木陰がたくさんある。直射日光を避けたい方はこちらで。ただし内野スタンドと同様にベースライン沿いの内野芝生席も高いフェンスがじゃまで視界はかなり悪い。外野の向こうにはライト側に巨大なくろしおアリーナが、レフト側にはしらさぎドームが見える。くろしおリーナは2002年に開催されたよさこい国体のメイン会場となった建物である。1塁側スタンドの裏には介良(けら)川が流れており、1塁方向へのファウルはだいたいスプラッシュになる。また川があるせいか1塁側の芝生席は狭く、ポール際などは人ひとりが通れるほどの幅しかない。この狭いエリアに木製のベンチがぽつんと忘れられたように置いてあり、初めてこの球場を訪れた2003年当時既に朽ち果てそうな感じだったが2020年に再訪した際もまさかの同じような佇まいで健在だった。
 両翼94m、中堅120m。フィールドは天然芝でナイター設備はない。球場正面のメインエントランス脇にホークスが1999年と2000年に優勝した記念の木が植えてある。
行き方:高知市の中心部「はりまや橋」からとさでん交通の「前浜(まえのはま)・パークタウン方面行き」バスで約20分、「東部球場前」下車徒歩5分。運賃は片道400円。帰りのバスは降りたバス停の反対車線側に来るがサイン等は一切ないので注意。バスは1時間に1本あるかないかレベル。(20年08月現在)
観戦したゲーム(3):
2003.10.19 よさこいリーグ サーパス−福岡ダイエー
2020.08.29 四国アイランドリーグ定期交流戦 高知ファイティングドッグス−福岡ソフトバンクホークス3軍・・・ホークスはカーター・スチュワート・ジュニアが先発
2020.08.30 四国アイランドリーグ定期交流戦 高知ファイティングドッグス−福岡ソフトバンクホークス3軍

安芸市営球場
所在地:高知県安芸市
開場:1965年
収容人数:5,000人

photo by 球場巡礼

 人気球団タイガースの春季キャンプ地なのでさぞや立派な施設かと思いきやこれがビックリするほどショボイ。ショボイと言うかいい意味で独特の雰囲気を持っている。この球場でタイガースが通しでキャンプを行っていたのは球場がオープンした1965年から2002年まで。2003年からは沖縄の宜野座村営野球場で1次キャンプを行いそれから安芸で2次キャンプを行うというカタチになったがそれも2011年までで、2012年からは1軍は安芸から完全撤退し、現在は2軍が春季キャンプと秋季キャンプを行っている。球場はタイガースが通しでキャンプを行っていた頃とほとんど変わっておらず、現在の充実したキャンプ地しか知らない若いファンはこの球場を見て、20世紀のプロ野球はこんなとこでキャンプをやってたのか…との思いに浸ることが出来るだろう。
 球場は山を切り開いて造られているのでスタンドに奥行きがなくすぐ背後にはガケが迫っている。昔はコンクリ打ちっ放しのひな壇に直接腰掛ける「お尻ひやひやシート」だったが、新たにコンクリの上にベンチシートが設置され多少お尻にやさしくなった。以前は甲子園球場と同じように3塁側がオレンジ、1塁側がイエロー、ネット裏がグリーンに色分けされていたが知らぬ間に全てグリーンで統一されている。スタンドは傾斜がきつく、前後のピッチもゆったりととられているので見た目ほど居住環境は悪くない。しかしフィールドをぐるりと取り巻くフェンスと、そのフェンスの上に継ぎ足された防球ネットがじゃまで列数の少ない1塁側やバックネット裏は非常にフィールドが見えにくい。3塁側のスタンドは1塁側の3倍ほどの高さがあるので視界は良好だが、いかんせん、3塁側は直射日光が当たるのでかなりつらい。太平洋がすぐそこにあるので海面に光が反射して一層まぶしく感じる。外野の観戦スペースは左中間のみで右中間には並列一体型のスコアボードとバックスクリーンが壁のようにそびえている。タイガースの1軍がここで春季キャンプを行っていた時は毎年2月の最後の週末に同じく県内の春野でキャンプを行っていたライオンズとオープン戦が組まれていたが、現在はウエスタンリーグが年に1〜2試合行われるのみ。四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスもたまに公式戦を行う。
 両翼96m、中堅118m。フィールドは天然芝でナイター設備はなし。ライト方向にはキラキラと輝く太平洋が見える。
行き方:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線で「球場前」駅下車スグ。JR高知駅から乗り換えなしでごめん・なはり線に直通運転する列車も運行されている。またチンチン電車に乗りたいという方は、高知市の中心部から土佐電鉄後免)線で終点の「後免町」駅まで行って先述の土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線に乗り継ぐ事もできる。高知駅からの通し運賃は970円。(2019年09月現在)
観戦したゲーム(4):
2002.02.23 オープン戦 阪神−西武
2003.10.17 よさこいリーグ 阪神−サーパス・・・阪神は高知出身の藤川球児(背番号92)が先発
2019.09.07 ウエスタン公式戦 阪神−広島
2019.09.08 ウエスタン公式戦 阪神−広島

志度総合運動公園野球場
所在地:香川県さぬき市
開場:1984年
収容人数:2,826人

・通称は志度(しど)球場。照明やネットの支柱がじゃまですごく見にくい球場。
・土のグラウンドやテニスコートが併設されているスポーツコンプレックス内にある。外野の向こうには徳島文理大学 香川キャンパスが隣接している。
・四国アイランドリーグの香川オリーブガイナーズが毎年公式戦を開催している。
・照明がスタンドの前に設置されており、しかも支柱が三本もあるたいそうなシロモノなのですごくジャマになる。ネットも必要以上に高く支柱も太く、スタンドのどこに座っても視界が悪い。
・バックネット裏のスタンドは中央が3列のベンチシート、両サイドが2列の背もたれ付きベンチシートになっており、ギュウギュウに詰め込んでも100人も入らない感じだが公表は126人収容。
・ベースライン沿いの1・3塁側スタンドは鉄骨組みの仮設っぽいものでどうも後から設置したっぽい。ベンチシートだが座るところはプラッチックではなく木製。
・斜面を削って造られているので3塁側スタンドはガケにへばり付いている。1塁側スタンドはスタンド下が通路になっていて、アイランドリーグの試合ではここを入場ゲートとし、売店が出る。外野の木陰をのぞくと唯一の日陰なので暑さに耐えかねて避難してくる人多数。
・両翼91m、中堅121m。両翼と中堅の落差がスゴイ。もはや変形フィールドと言ってもよいだろう。
・照明は6基あるが明らかに球数が少なく照度が足りなさそうなのでアイランドリーグの試合はデーゲームで行われる。
行き方:JR高徳線「志度」駅・ことでん志度線「琴電志度」駅から東へ徒歩25分。道中にあるスポーツショップニッタで当日券より200円安い前売券を買うことができる。
観戦したゲーム(1):
2019.07.15 四国アイランドリーグ公式戦 香川オリーブガイナーズ−徳島インディゴソックス

四万十スタジアム
所在地:高知県四万十市
開場:2001年
収容人数:1,480人

photo by 球場巡礼

・安並(やすなみ)運動公園内にあるので正式名称は安並運動公園野球場。体育館やテニスコート、運動場などが併設されている。
・現球場は2002年のよさこい高知国体に合わせて2001年3月にオープンした。
・四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスが年に1試合だけ公式戦を行う(リーグが短縮日程になる前は年に2〜3試合行われていた)。現在は四万十市のご厚意により入場料は無料となっている。
・内野席を覆う屋根がありがたい。
・内野スタンド以外に観戦スペースはない。
・外野のウォールの向こうには本格的なスケートパークが2018年4月にオープンした。球場とスケートパークが隣接しているのはかなり珍しいかも。
・球場全体が薄いブルーで統一されている。おそらく四万十川をモチーフにしているものと思われるが、球場はと四万十川は結構離れている。川のすぐそばにあるような名称だが実際は山際にある。
行き方:土佐くろしお鉄道「中村」駅から徒歩40〜50分。駅前でレンタサイクルを借りて自転車で行けば20分弱。中村駅へは高知駅から特急で約100分かかる。
観戦したゲーム(1):
2018.09.15 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−愛媛マンダリンパイレーツ

南レク城辺公園野球場
所在地:愛媛県愛南町
開場:1981年
収容人数:2,500人

photo by 球場巡礼

・通称「南レク(なんれく)」。南予(なんよ)レクリエーション都市城辺(じょうへん)公園というスポーツコンプレックス内にあるスモールスタジアム。
・マンダリンパイレーツが公式戦を行う球場の中では愛媛県最南端に位置する。
・一説によると近鉄バファローズが高知県宿毛市で春季キャンプを行っていた時(1976〜82年)にここでオープン戦を開催したことがあるらしいが真偽のほどは不明。
・内野スタンドはコンクリの階段席に直接座るタイプ。屋根はないが照明設備はある。
行き方:宇和島バスの城辺営業所(城辺バスセンター)下車、徒歩15分。JR宇和島駅か宇和島バスセンターから宿毛方面行きのバスで80分、運賃は片道1400円。あるいは土佐くろしお鉄道「宿毛(すくも)」駅から宇和島方面行きのバスで約30〜40分。(18年09月現在)
観戦したゲーム(1):
2018.09.01 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−高知ファイティングドッグス

川之江野球場
所在地:愛媛県四国中央市
開場:1992年
収容人数:8,000人

photo by 球場巡礼

・瀬戸内海に突き出た埋め立て地にあるスモール・スタジアム。埋め立てた陸地は浜公園と呼ばれており、野球場のほかに多目的グラウンドとサブグラウンド、パットパットゴルフ場が併設されている。
・海は1塁側に見えるがこれは入り江の一部で瀬戸内海は内野スタンドの裏に広がっている。
・スタンドは内野のみでそれ以外は盛り土による芝生席。バックネット裏は背もたれはないが一人掛けイス、その両サイドはオレンヂ色のベンチシート。バックネット裏には小さい屋根があり夏場は争奪戦になる。
・スタンドからはちょうどセンターの後方にかつて川之江城のあった城山が間近に見える。
・両翼92m、中堅120m。ナイター設備なし。内野:土、外野:天然芝。スコアボードは以前は手書きのマニュアル式だったが2016年3月にフルカラーLEDにリニューアルされた。
・四国中央市の公式サイトによるとキャパは8,000人とあるが実際は内外野合わせても3000人くらいかと。
・四国アイランドリーグのマンダリンパイレーツが年に数試合だが公式戦を行っている。ゲーム開催時には正面入口前に屋台やフードトラックが来る。
・駅から歩いて来れるキョリにあり、海山が近く風光明媚。スタンドには屋根もあり、観戦環境も良。なかなかオススメできる。
行き方:JR予讃線「川之江」駅から商店街を抜けて海の方に徒歩約20分。
観戦したゲーム(1):
2018.07.30 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−香川オリーブガイナーズ

丸山公園野球場
所在地:愛媛県宇和島市
開場:1974年
収容人数:4,000人

photo by 球場巡礼

・通称「丸山球場」。JR宇和島駅から徒歩20分くらいの山の中にある市営球場。丸山公園には有名な闘牛場や陸上競技場などが併設されている。
・オリジナルは1974年にオープンし、2008年から大改修のため一旦閉鎖された。1年半におよぶ工事が終わり2010年6月にリニューアル・オープンした。
・1999年にウエスタン・リーグのオリックス×福岡ダイエーが行われている。現在のトコロこれが唯一のNPB公式戦となっている。四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツは毎年公式戦を行っている。
・改修により両翼が91mから100mに拡張、ダブルデックのバックネット裏スタンドが新設、芝生席だったベースライン沿いの内野席がきちんとしたスタンドのイス席にアップグレードした。またその後ナイトゲームに対応できる照明も設置された。
行き方:JR予讃線「宇和島」駅からちょっとした登山をして徒歩20分ちょい。駅前を東西に横切る国道320号線を市街地とは逆の東へ。500mほどあるトンネルを抜けると脇道がでてくるのでそいつをのぼっていくと丸山公園へ出られる。道はちゃんと舗装されてるのでご安心を。ナイトゲームの帰りは街灯などないので真っ暗闇になる(帰り道は下りなので20分もかからず駅前まで抜けられる)。
観戦したゲーム(1):
2018.04.20 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−徳島インディゴソックス

室戸マリン球場
所在地:高知県室戸市
開場:2001年
収容人数:9,100人

・室戸広域公園にあるので正式名称は室戸広域公園野球場。
・山の斜面を削って造営されているため外野の背後には急斜面が迫っている。
・2001〜2003年まで阪神の二軍が春季キャンプを行っていたことがある。
・四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスが毎年1試合のみ公式戦を開催している。
・公園内には球場の他に土のグラウンドや2017年に完成した屋内運動場(アリーナ)、スケートパーク、芝生広場、アスレチック場などがありファミリーも遊べるようになっている。
・両翼100m、中堅122m。照明設備はなし。フィールドは内野が土、外野が天然芝。
・キャパ9,100人の内訳は、内野スタンドが1,815人、外野芝生席が7,285人(!)
・2007年の選抜高校野球に出場した室戸高校が近くにある。室戸高校には中国・四国地方で唯一の女子硬式野球部があることでも有名。
行き方:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の終点「奈半利」駅から高知東部交通バスの甲浦(かんのうら)行きで「室戸高校前」下車(ただし、室戸高校前を経由しない便もあるので必ず室戸高校前を通る便に乗ること)。バスを降りて5分ほど歩いて広域公園に入り、上り坂をひたすら10分ほど歩くと左手に球場が見えてくる。
観戦したゲーム(1):
2017.04.23 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−香川オリーブガイナーズ

高知球場
所在地:高知県高知市
開場:1951年
収容人数:6,000人

photo by 球場巡礼

 高知城からほど近い高知市総合運動場にあるのどかな老舗球場。正面には高知市野球場というサインが出ているが一般的には高知市営球場、または単に高知球場と呼ばれている。高知は温暖な気候なので春先はプロ、アマ問わずスポーツチームのキャンプサイトとして賑わう。かつては福岡ダイエーやオリックス、韓国のSKワイバーンズなどのプロ野球チームも春季キャンプを行っていた。四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスが本拠地球場としており、NPBではオリックスがウエスタンリーグの公式戦を行っている。
 見てくれや仕様はコンクリ打ちっ放しの典型的な公営球場で住宅地が隣接しているため球場は高いネットで囲まれている。2000(平成12)年に外野が拡張され現在の規格・キャパになり、2012(平成24)年には県内で初めて夜間照明が設置された。スタンドには屋根がないのでデーゲームでは日差しを避けたい人達がバックネット裏の放送ブースの下や1・3塁側に設置されているカメラ台の床下に集中するのがおもしろい。スタンドの傾斜はなだらかだが古い球場なのでフェンスは低くネットも最小限で視界は良好。古い球場には現在のようなネットだらけのヒステリックな安全対策がないのでゲームをじっくり見たいファンにとってはむしろありがたい。座席は全て背もたれ無しのベンチシート。それぞれグリーン、ブルー、オレンジに塗り分けられているが、特にグレードの差があるというワケではない。この球場で一番エキサイティングな場所はスタンドの下、ダグアウト横にある立ち見スペースだろう(普段も開放されているのだろうか?)。金網越しの観戦になるがフィールドと同じレベルなので、スパイクが土をかく音や選手・コーチの声が聞こえたりして相当な臨場感を楽しめる。
 両翼96m、中堅121m。フィールドは内野が土で外野は天然芝。照明は6基。ちなみに照明塔の形状はよさこい祭りに使う鳴子(しゃもじみたいな打楽器)をイメージしているらしい。外野は全て芝生席だが普段は開放されていない。外野の向こうにはすぐ民家が並び、その背後には山、山、山...。スタンド下の売店では高知名物のアイスクリンが買えるのでDon't miss it!
行き方:土佐電鉄伊野線の「グランド通」駅下車、南へ徒歩約10分。鏡川を渡って突き当たりを右に曲がれば球場の入口が見える。
観戦したゲーム(3):
2003.10.18 よさこいリーグ 大阪近鉄−広島
2016.05.13 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−徳島インディゴソックス・・・徳島の張泰山が第3号HR
2017.04.22 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−愛媛マンダリンパイレーツ

大方球場
所在地:高知県黒潮町
開場:1959年
収容人数:1,000人

photo by 球場巡礼

・入野海岸沿いに広がる土佐西南大規模公園にあるので正式名称は土佐西南大規模公園野球場。しかし黒潮町の旧大方町側にあるので通称は大方球場。ちなみに「おおかた」ではなくにごって「おおがた」と読む。
・1969(昭和44)年〜1973(昭和48)年と1978(昭和53)年〜1980(昭和55)年に南海ホークスがこの球場で春季キャンプを行っていたらしい。同時期に宿毛市では近鉄バファローズがキャンプを行っていたことがあり、当時は両チームでオープン戦がおこなわれていたとのこと。
・四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスが毎年公式戦を1試合だけ開催している。
・内外野とも土で外野に芝生ははられていない。
・バックスクリーンがなく外野の後方にある松林を天然のバックスクリーンに見立てている。
・外野フェンスがコンクリむき出し。
・スコアボードは得点経過とBSOのみの表示でもちろん手動。
・バックネット裏に観戦スペースはなく1・3塁側のベースライン沿いに芝生席があるのみ。ライト側の外野から立ち見もできる。
・外野の後方にそびえる防風林の向こうには広大なビーチがひろがる。球場から海は見えないが外野フェンスとビーチは50mも離れていない。
行き方:土佐くろしお鉄道中村線「土佐入野」駅から線路を越えて、松林を抜けて徒歩20分。土佐入野駅へは高知駅から特急で約90分。
観戦したゲーム(1):
2016.05.14 四国アイランドリーグ公式戦 高知ファイティングドッグス−徳島インディゴソックス・・・徳島のハ・ジェフンが2打席連続HR

蛇王運動公園野球場
所在地:徳島県海陽町
開場:1993年
収容人数:?,???人

photo by 球場巡礼

・「蛇王」と書いて「ざおう」と読む。運動公園内にはテニスコートや広場があり、隣接するまぜのおかオートキャンプ場には体育館や屋内プールなどを備える一大スポーツコンプレックス。1993年の東四国国体開催にあわせてオープンした。
・2013年に初めて四国アイランドリーグの徳島インディゴソックスが公式戦を開催し、以降年に1試合だけ定期開催している。またインディゴソックスのキャンプ地でもある。
・ベンチシートのあるバックネット裏スタンドにはありがたいことに屋根がかかっている。
・内外野はすべて芝生席。ナイター設備はなし。
行き方:JR牟岐線「浅川」駅から徒歩30分。浅川の集落を抜けてまぜのおかキャンプ場までの道沿いにコンビニはなく食料調達は難しい。浅川の一つ向こうの「阿波海南」駅からでも歩けるようだが未確認。蛇王運動公園の公式サイトには最寄り駅は「阿波海南」と表記されている。
観戦したゲーム(1):
2015.08.02 四国アイランドリーグ公式戦 徳島インディゴソックス−愛媛マンダリンパイレーツ

丸亀市民球場(レグザムボールパーク丸亀)
所在地:香川県丸亀市
開場:2015年
収容人数:10,000人

photo by 球場巡礼

・2015年3月にオープン。善通寺市との市境に位置する丸亀市総合運動公園内にあるフィールドシートを備える立派なスタジアム。
・こけら落としは2015年3月3日に行われたタイガース×ホークスのオープン戦。普段は四国アイランドリーグの香川オリーブガイナーズのセカンドホーム的な扱いで公式戦が頻繁に行われている。またタイガースが定期的にウエスタンリーグの公式戦を開催している。
・Jリーグ・カマタマーレ讃岐が本拠地としている香川県立丸亀競技場に隣接。
・ナイトゲームにも対応。
行き方:JR予讃線「丸亀」駅からコミュニティバスで。1時間に1本で運賃は200円(15年03月現在)。徒歩ならJR土讃線「金蔵寺」駅の方が近い。徒歩約30分。阪神主催のウエスタンリーグ開催時は丸亀駅前からシャトルバスが運行された。こちらの運賃は片道300円(15年08月現在)。
観戦したゲーム(2):
2015.03.15 四国アイランドリーグ交流戦 香川オリーブガイナーズ−石川ミリオンスターズ
2015.08.01 ウエスタン公式戦 阪神−広島・・・初のウエスタンリーグ開催

観音寺市総合運動公園野球場
所在地:香川県観音寺市
開場:19??年
収容人数:1,260人

Photo by 球場巡礼

・陸上競技場やアリーナが併設されている観音寺市総合運動公園内にあるCマイナー級スタジアム。球場は公園内の一番北側に位置している。四国アイランドリーグの香川オリーブガイナーズが年に何試合か公式戦を行う。
・バックネット裏スタンドの両脇がスタンドへの入り口になっている、小規模な球場によくありがちな構造。バックネット裏と内野のベースライン沿いのスタンドは完全に分断されている。
・球場サインや看板などはなく、外観と言えば黒ずんだコンクリのスタンド裏がのっそりと露出しているだけ。ファウルボールが外に出ないように三方をネットで囲まれている。
・スタンドはすべてベンチシートで屋根はない。ナイター設備がないので日差し対策としてせめてバックネット裏には屋根をかけてほしい。外野は芝生席。限られた一部の場所に木陰ができる。
・バックネット裏スタンドは一分のスキマもなく全面ネットで覆われており、内野スタンドもブルーにペイントされた金網が結構目障り。どこに座ってもフェンスが気になって見にくい球場である。
・スコアボードとバックスクリーンはセンターに並列。バックスクリーンは色が退色してみすぼらしく、スコアボードは得点とSBOのみで選手名を表示するスペースはない。
・外野の向こうの丘の中腹にかんぽの宿が見える。
行き方:JR予讃線「観音寺」駅から東へひたすら歩いて約50分。市役所から出発して市内を循環するのりあいバス(コミュニティバス)が総合運動公園の正門前まで行くが、1時間に1本もないのでアテにはできない。タクシーだと所要約10分・1200円。
観戦したゲーム(1):
2010.08.21
四国アイランドリーグ公式戦 香川オリーブガイナーズ−高知ファイティングドッグス

いきなスポレク公園野球場
所在地:愛媛県上島町
開場:1997年
収容人数:不明

photo by 球場巡礼

・生名島が誇るいきなスポレク公園内にあり、またの名を「蛙石(がーるいし)球場」とも呼ばれているD級スタジアム。コンプレックス内には宿泊施設、体育館、プールなどが併設され、スポーツクラブの合宿や企業研修によく使われているとのこと。
・2009年5月17日に初めて四国アイランドリーグの公式戦が行われた。この試合を誘致するために役場は2年前から準備していたとのこと。当日は地元の名産などの屋台がたくさん並び、島を上げての一大ビッグイベントとなった。以降、年に1試合毎年公式戦を開催している。
・フィールドは内外野ともに土。
・バックネット裏にスタンドはないが、当日は特別に「スポンサー席」としてパイプ椅子の仮設スタンドが設けられた。
・両ベースライン沿いに盛り土の芝生席がある。フェンスが低いのでフィールドは見やすいが、内野の方からはダグアウトがじゃまでバッターボックスが見切れてしまう。1塁側のスタンド内にトイレがある。
・照明灯は6基あるがこれは補助的なものでナイトゲームは難しそうな感じ。
・スコアボードは得点経過のみ表示。当日は外野のネットに手製の選手名・ポジションのボードを吊して対応していた。
・ホームプレート側は山、外野側は海になっていてライト方向には瀬戸内の島々が見渡せる。
・球場自体は四方を高いネットに囲まれている。
・外野に観戦スペースはないが人ひとりが通れるくらいのスペースあり。
・両翼92m、中堅120m。
・試合を見せるための球場ではなくプレイするための球場。言うまでもないが観戦には向いていないしスタジアムとしての評価もできない。しかし、これくらいの設備の球場でも独立リーグなら地方試合としてなんとか興業できるようなので、この調子で日本の埋もれた小球場でもっと公式戦が開催されれば嬉しい。
行き方:生名島は広島県尾道市の因島からフェリーでわずか5分の島。スポレク公園へは生名港・立石港から無料のシャトルバスが出ているが本数はかなり少ない。島内には公共の交通機関はない。
観戦したゲーム(1):
2009.05.17 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−香川オリーブガイナーズ

坊っちゃんスタジアム
所在地:愛媛県松山市
開場:2000年
収容人数:30,000人

Photo by 球場巡礼

 正式名称は松山中央公園野球場。サブ球場であるマドンナスタジアムや愛媛県武道館、屋内外プールなど充実した施設が集まる松山中央公園内に位置する。通称名の坊っちゃんスタジアムは松山を舞台にした夏目漱石の自伝的同名小説「坊っちゃん」からとられたぞなもし。このスタジアムが完成するまでは松山城の敷地内にあった狭い狭い松山市営球場が愛媛県のメイン球場だった(2007年に完全に取り壊された)。プロ野球の公式戦は阪神、ヤクルトの主催試合が近年では定期的に開催されている(2005年にヤクルトの古田敦也がここで2000本安打を達成)。そして2002年には四国初のオールスターゲームが開催されたのも忘れてはいけない。プロ野球以外ではアイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツがメイン球場として使用している。
 ファウルエリアが広めではあるが、アッパーデックの屋根の上に設えられた照明やオープン・コンコース・スタイルのスタンドの構造などはどこかアメリカの球場を感じさせるものがある。鮮やかなライトブルーで統一されたシートは1階も2階も全て一人掛けの背もたれ付き。2階席の列数は一定ではなく、ブロックごとに微妙に増えたり減ったりしているので、それに合わせて屋根がウェ〜ブしているのがかっこいい。センターにあるスコアボードの文字は以前は見にくい磁気反転だったが、オールスター開催を機に愛媛らしくオレンジ色の電光に変更された。
 両翼99.1m、中堅122m。フィールドは天然芝(内野のファウルエリアのみ人工芝)。地方球場では珍しく外野席もすべてセパレート・タイプの一人掛けになっている(背もたれは付いていないが)。球場内にオールスターゲームと愛媛県の野球に関する展示をメインにした「の・ボールミュージアム」という野球歴史資料館が併設されている。入場は無料。その資料館のネーミングからも察せられる通り、球場は「坊っちゃん」よりもむしろ郷土の俳人・正岡子規と野球との関連を全面的にアピールしており、球場周りには子規の有名な句「草茂み ベースボールの 道白し」の句碑が立っている。そしていまいち浸透していない感もあるが、最寄りのJR市坪駅には「の・ボール駅」という愛称まで付けられている(「のぼる」とは子規の幼名で、野球とひっかけて雅号として用いていたとの事)。
行き方:JR予讃線「市坪(いちつぼ)」駅下車スグ。
観戦したゲーム(2):
2001.03.23 オープン戦 阪神−広島

2007.09.09 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−香川オリーブガイナーズ

マドンナスタジアム
所在地:愛媛県松山市
開場:2003年
収容人数:2,000人

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 松山中央公園内にある坊っちゃんスタジムのサブ球場。通称マドスタ。サブと言ってもそこらのサブ球場と一緒にしてもらっては困る。練習用グラウンドではなくもはや単体の球場として成立していて、興業も打てるキング、いやクィーン・オブ・サブ球場とでも言うべき立派なハコである。何がスゴイかってまずキチンと球場の顔というべき外観があり、ボールパーク・サインも掲げられている点。外観は本球場と同じくコンクリ打ちっぱなし。正面中央に関係者入口があり、観客は両脇の階段から2階のスタンド裏コンコースへ上がる構造はどこにでもある球場様式。スタンドはバックネット裏と一段下がったベースライン沿いエリアに分かれており、バックネット裏には小さいながらも屋根がかかっている。座席はベンチシートではなく、なんとすべて一人掛け(背もたれはさすがにないが)。サブ球場なのに観戦する人のコトを考えて造られてるのだから恐れ入る。しかしながら観戦環境はあまり良くない。スタンドの最前列には過剰とも言える高いフェンスが張り巡らされていて常にストレスを抱えた観戦を強いられる。特にベースライン沿いのスタンドはたった4列しかなく、最上段に座ってもフィールドがモロにフェンスで遮られる格好になる。外野も芝生席になっているがこちらも同様にフェンスがうるさい。サブ球場と言えど量産型C級地方球場並みの設備を備えているので安全対策もしっかりしているワケだ。スタンドからは眼前に本球場の威容が迫る。野球場をバックに野球観戦なんてなかなかお目にかかれないシチュエイションではないだろうか?ライト側に見えるガラス張りの立派な建物はアクアパレットまつやまというインドアプール。
 サイズは本球場と同じで両翼99.1m、中堅122m。球場の向きも本球場と同じに造ってある。フィールドは内野は土だが残念ながら外野は人工芝。一応ナイター設備はあるが照明灯が4基しかないのでナイトゲームの興業で使うのはムリっぽい。スコアボードは選手の名前まで出る本格的なもの。アイランドリーグの愛媛が本球場ではなくこちらの方でたまに公式戦を行う。ちなみに"マドンナ"は"坊っちゃん"の恋人ではないのでお間違いのないように。
行き方:JR予讃線「市坪(いちつぼ)」駅下車スグ。
観戦したゲーム(1):
2007.09.08 四国アイランドリーグ公式戦 愛媛マンダリンパイレーツ−高知ファイティングドッグス

池田球場
所在地:徳島県三好市
開場:1977年
収容人数:858人+立ち見

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 四国イチの大河として知られる吉野川の河川敷にある、野球場というにはちょっと抵抗を感じるような...どっちかというとグラウンドと言った方がしっくりくるようなD級スタジアム。旧池田町にあるので普段は池田球場と呼ばれているが、正式名称は三好市吉野川運動公園野球場。池田町は蔦監督が率いた池田高校の活躍で全国にその名が知れ渡ったが2006年に近隣と合併し三好市となった。吉野川が台風などで増水するとフィールドが水没することから、アメリカのミシシッピ川沿いにあるマイナーリーグの球場になぞらえて日本の"Modern Woodmen Park"と呼ばれている。プロ野球の開催実績はないが、2007年に三好市合併1周年を記念して初めてアイランドリーグの公式戦が行われ、翌年以降も徳島インディゴ・ソックスの試合が定期的に開催されている。
 球場は渓谷の底にあり、川沿いの道路から急な坂道をどんどん下ってようやくたどり着ける。運動公園と言っても球場の他に土の運動場と屋外プールがあるくらいで、どっちかというと河川敷広場のような感じ。町営球場としてオープンしたのでおよその察しはつくと思うが、球場の外観なんてものはなく、フィールドと外界の区切りは金網があるのみ。スタンドはバックネット裏に斜面を利用してこしらえたコンクリ段々席(一応木製のベンチシートが設えてある)と、両ベースライン沿いに3列ほどの簡単なアルミのスタンドがあるだけ。スタンドとフィールドの間には広め通路が通っておりフィールドをぐるりと取り囲んでいる。球場のはるか上空を通っているのは徳島自動車道。かつてメキシコには外野のフィールドに鉄道が通っていた球場があったらしいが、それには及ばないとしても、周囲にいくらでも空間があるのにわざわざ球場を横切るように高速が通ってるなんてミラクルにも程がある。草野球場もどきの球場と遠近法を無視したような巨大な橋脚のミスマッチっぷりがシュールすぎる。「聖地」とまではいかないが巡礼の「札所」の一つであることは間違いない。
 両翼92m、中堅120m。フィールドは天然芝。ナイター設備はあるが照明が内野に4基しかないのでナイトゲームの興業には使えなさそう。外野席は普段はないと思うが、有料試合の場合だけフェンスに沿ってパイプ椅子が並べられる。この球場にはいわゆる外野フェンスというものはなく、代わりに金網が張られている。イチローのようにフェンスによじ登ってのキャッチはしやすいがフェンス際の思い切ったプレイはきっと恐ろしくてできないだろう...。スコアボードは最低限のものでSBOと得点のみが表示される(もちろん手差し)。吉野川はレフトの植え込みの向こうに流れているので、腕に覚えのある右バッターはカキーンと思いっきり引っ張ってスプラッシュ・ヒットを狙ってほしい。
行き方:JR土讃線「阿波池田」駅より山をひとつ越えて徒歩約50分。あるいは駅前より四国交通バスかせとうちバスで「板野」停留所下車、徒歩10分。本数は四国交通バスの方が圧倒的に多い。
観戦したゲーム(1):
2007.07.29 四国アイランドリーグ公式戦 徳島インディゴソックス−香川オリーブガイナーズ・・・三次市合併1周年記念試合

徳島県南部健康運動公園野球場(JAアグリあなんスタジアム)
所在地:徳島県阿南市
開場:2007年
収容人数:5,000人

photo by 球場巡礼

・県が新設した運動公園内にあり、まず最初に完成した施設が野球場だった。山間に隠れるような立地なので当然ながら周囲は山だらけ。オープンと同時にJAあなんがネーミング・スポンサーになった。JAのような公共性の強い企業体がネーミング・ライツを購入するのは当時日本ではかなり珍しかった。
・掘り下げのフィールドでスタンドはオープン・コンコース。バックネット裏から外野まで、フィールドを見ながらぐるっと1周できる。
・スタンドはバックネット裏、内野スタンド、ベースライン沿いの3つのパートに分割されている。バックネット裏と内野スタンドの座席は全て背もたれ付きの一人掛けでバックネット裏は全体的にひさしがかかっている。ベースライン沿いの座席はおしりの滑り止めが付いているベンチシート。いずれもブルーでペイントされている。
・バックネット裏以外は2段重ねの目障りなフェンスが張り巡らされていて、まともな観戦は望めない。スタンドの高さがないのでフェンスが切れる箇所は皆無。この手の構造は新しめの球場ほど多い。きっと球場の設計者は球場で野球を見たことがないのだろう。
・外野は全て芝生席。高さと傾斜があり、すごく見やすい。おまけに高さ50cmくらいの柵が等間隔に並んでいて、腰掛けたり、もたれたりできる。今までにない外野での観戦スタイルだ。
・NPBのお墨付きを頂いた立派な照明は県内イチの照度を誇るとのこと。
・2007年5月20日にアイランドリーグの徳島−香川戦がこけら落とし。以後、徳島インディゴソックスのメイン球場として頻繁に公式戦が行われている。
・両翼100m、中堅122m。フィールドは天然芝。
・構造自体がC級スタジアムの割には革新的に新しく、見た目的にも新鮮で地方球場の新時代到来と言ってしまっても問題ないと思うが、せっかくいい球場なのに過剰なフェンスが観戦環境を台無しにしてしまっている感は否めない。実に惜しいスタジアムである。
行き方:JR牟岐線「桑野」駅より徒歩30分。オフィシャル・サイトには駅から徒歩15分と明記されているが、実際歩いてみるとたっぷり30分はかかる。
観戦したゲーム(1):
2007.07.22 四国アイランドリーグ公式戦 徳島インディゴソックス−高知ファイティングドッグス

蔵本球場(むつみスタジアム)
所在地:徳島県徳島市
開場:1952年
収容人数:15,976人

photo by 球場巡礼

・蔵本運動公園内にあるオールド・スタジアム。まるで水門かダムのような巨大なコンクリ造りの球場正面は異様なほどの存在感がある。実はこのコンクリの内側は体育館になっていて、世にも珍しいアリーナと一体型のスタジアムなのである。
・場内はだいぶ経年劣化が認められる。手すりのペイントははがれ落ちてサビが露出、コンクリは黒ずんで全体的にどんよりとした雰囲気が漂う。
・スタンドは内野とベースライン沿いのブリーチャーに分かれている。内野スタンドは高さがあり、傾斜が急。フェンスが低く、フィールドを遮るモノはないのでとても観戦しやすい。オールド・スタジアムはフェンスが低いのでうれしい。座席はバックネット裏のみ背もたれ付きの一人掛けで、その他はベンチシート。実はバックネット裏でも上段の方だけはベンチシートになっている。
・内野スタンドとは繋がっていない独立したブリーチャーはフィールドレベルに直置き状態。ありがたいことに座席は外野の方へ行くにつれてフェンスに沿ってカーブを描いて設えてある。
・外野は芝生席。
・スコアボードは真新しい感じがするので恐らくリニューアルされていると思われる。バックスクリーンと一体型でなんと選手名が表示される。
・立地は駅前からほど近いが外野の向こうはわずかな住宅を挟んで山が迫っている。陽が落ちると見渡す限り周囲は真っ暗になり、ちょっとウスラさみしいナイトゲーム情景になる。
・両翼91m、中堅116m。ナイター設備は整っているが照明灯は4基しかない。フィールドは天然芝。
・阿波踊りのシーズンになると蔵本公園では本格的な踊りの練習をしている連がアチコチで見られる。本番でなくともなかなかのクォリティなので試合終了後にでも是非。
・アイランドリーグの徳島インディゴソックスがホームゲームを開催している。照明設備が十分ではないのでかつてはナイトゲームではなく17時開始のトワイライトゲームで行われていた。
行き方:JR徳島線「蔵本」駅から国道192号線に出て西へ徒歩10分。徳島大学医学部を左に見つつ、キャンパスを過ぎると蔵本公園の入口が見えてくる。
観戦したゲーム(1):
2007.07.21 四国アイランドリーグ公式戦 徳島インディゴソックス−愛媛マンダリンパイレーツ

香川県営野球場(レクザムスタジアム)
所在地:香川県高松市
開場:1982年
収容人数:22,000人

photo by 球場巡礼

 松山に坊っちゃんスタジアムが完成するまではここが四国No.1の球場だった。93年の東四国国体開催の際に改装しているらしいがその割にはくたびれた感じがするし、キャパ的にもかろうじてプロ野球公式戦が開催可能と言ったところか。高松市街からちょっと離れたトコロに位置する香川県総合運動公園内にあり、三方を山、一方を海(生島湾)に囲まれている秘境的な自然環境がウリ。スタンドからの眺めが目に優しく、マイナスイオンをたっぷり享受できる素敵な球場だ。以前は日本ハムがオープン戦、公式戦を定期的に行なっていたが、近年では阪神が松山と抱き合わせでオープン戦を行うのみ。プロ野球以外ではアイランドリーグの香川オリーブガイナーズがメイン球場として使用している。
 スタンドの座席は3種類に分けられている。屋根のかかっているオリーブグリーンでペイントされたバックネット裏と内野下段のオレンジでペイントされた席は背もたれ付きの一人掛け、通路より上の内野上段席はベンチシートになっている。スタンドはバックネット裏が一番列数が多く、外野に行くにつれだんだん列数が少なくなっていくタイプ。福井など2万人規模のスタジアムはこの手のタイプが多いような気がする。座席の列番号は数字の「1」から始まるのではなく、1列目が平仮名の「あ」から始まっている。銭湯の下駄箱(あるいは「かごの屋」の下駄箱)のようでなかなかロマンチックじゃないか。93年にアップ・グレードされたスコアボードと照明灯はオリーブブラウンでペイントされている。一応オリーブスタジアムという愛称があるのでインテリアもそれらしい色にしようという配慮か。
 両翼96m、中堅122m。フィールドは天然芝でナイター設備あり。外野は全て芝生席。スタンド裏のコンコースに讃岐うどんの売店があるのは言うまでもないが、味はそれほど期待できない...(かけ300円)。
行き方:JR予讃線「高松」駅からコトデンバスで20分弱。プロ野球、アイランドリーグの試合のある日は直通シャトルバスが駅前のバス・ターミナルから30分おきに出る。運賃は片道300円。(06年9月現在)
観戦したゲーム(2):
2001.03.24 オープン戦 阪神−広島
2006.09.09 四国アイランドリーグ公式戦 香川オリーブガイナーズ−愛媛マンダリンパイレーツ