ローAサウスイースト

BayCare Ballpark (Clearwater, FL)
TD Ballpark (Dunedin, FL)
LECOM Park (Bradenton, FL)
William H. Hammond Stadium (Fort Myers, FL)
Jackie Robinson Ballpark (Daytona Beach, FL)
George M. Steinbrenner Field (Tampa, FL)
 

クリアウォーター・スレッシャーズ
球場:ベイケア・ボールパーク
所在地:フロリダ州クリアウォーター
開場:2004年
収容人数:8,500人

photo by 球場巡礼

・ダウンタウンにあった"Jack Russell Memorial Stadium"が老朽化したため2004年に新たにオープンしたMLBフィリーズのスプリング・トレーニング・ホーム。オープンと同時にフィリーズ傘下のシングルAフロリダ・ステイト・リーグのチームもこちらへ移ってきた。その際にチーム名をクリアウォーター・フィリーズからクリアウォーター・スレッシャーズに変更した。スレッシャーとはオナガザメのこと。
・旧球場の意匠を踏襲し、スパニッシュ・コロニアル様式のベージュ&クリーム色の壁にアーチ状のくりぬき装飾の立派な外観となっている。設計はおなじみのポピュラス。
・アッパーデックはラグジュアリー・スイートになっていて一般人は入れない。
・フィールドの形状はフィリーズの"Citizens Bank Park"と同じに造ってあり、外野のふくらみはなく一直線。ブルペンも"Citizens Bank Park"と同じく上下二段に平行に並んでいる。
・1塁側コンコースにクリアウォーター・フィリーズ/スレッシャーズの卒業生を讃える"Clearwater Wall of Fame"がある。2011年の第1回目の表彰者は1986年に初めてビッグ・リーグに到達したピッチャーのブルース・ラフィン氏。
・外野のレフト側コンコースにあるアイランド・スタイルのバー"Frenchy's"の前のスタンドは全てカウンター席になっている。
行き方:ダウンタウンの東、ハイウェイ19号線沿い。タムパへ渡る橋の近くにある。路線バスの#76が球場の南側パーキングの入口を通る。球場周辺にホテル・モーテル多数あり。
観戦したゲーム(1):
2019.06.06 Clearwater Threshers vs. Jupiter Hammerheads

ダニーデン・ブルー・ジェイズ
球場:TDボールパーク
所在地:フロリダ州ダニーデン
開場:1990年
収容人数:8,500人

photo by 球場巡礼

 "Dunedin"はダネィディン、デューンディン、ダニーデンなどいくつかの日本語表記があり、ホントは何と発音するのかイマイチよくわからないのだがここではダニーデンと言うことにする。ダニーデンはMLBブルー・ジェイズが創設された1977年から現在に至るまでずっとジェイズのスプリング・トレーニングのホームになっている。現在の球場は二代目に当たり、1930年代に開場し1989年まで使用されていた"Grant Field"の跡地に建設されている。オープン当時は先代の球場名を入れて"Dunedin Stadium at Grant Field"と呼ばれていたが、2004年からネーミング・スポンサーがつき、その後契約変更に伴い何度か名称変更されている。
 スタジアムはのっぺらぼうなコンクリート打ちっ放しの特に見るべきところのないシロモノ。グランドスタンドは1層で中段に通路のあるタイプ。コンコースはスタンドの裏にあり日本の地方球場によく似ている。球場の周辺には練習用のサブ・グラウンドが何面かありいわゆるコンプレックス(複合施設)になっている。外野に観戦スペースはなく、内野席はフィールドに近くて観戦はしやすい。一応2002年にHOK(現ポピュラス社)の設計でリノベイションされているがリーグ内で最も時代遅れな球場となっていた事実にダニーデン市がついに腰を上げ、2019年のシーズンを丸々使って大改装が行われた。チームはその間クルマで10分のところにあるクリアウォーターの"Jack Russell Memorial Stadium"で公式戦を行った。
行き方:ダニーデンはクリアウォーターのすぐ北側に隣接している小ぢんまりとした静かな町。ハネムーンの町として有名なんだとか。何故かイギリスのスコットランドからの移民が多く、町並みもなんとなくと言うかモロにスコットランド風(行ったことないけど)。そもそも"Dunedin"という町の名はゲーリック語でスコットランドの首都「エディンバラ」を意味するらしい。
 球場はダウンタウンの南、市立図書館の隣にある。クリアウォーターのダウンタウンから発着している#78のバスが球場の西側、Douglas Ave. を通る。
観戦したゲーム(2):
1998.7.06 Dunedin Blue Jays vs. St. Petersburg Devil Rays
2016.7.20 Dunedin Blue Jays vs. Charlotte Stone Crabs・・・ホセ・バティースタが調整でスタメン出場

ブレイデントン・マローダーズ
球場:LECOMパーク
所在地:フロリダ州ブレイデントン
開場:1923年
収容人数:8,500人

photo by 球場巡礼

・2017年のスプリング・トレーニングが始まる直前にペンシルヴェニア州エリーにある医療系大学の"Lake Erie College of Osteopathic Medicine"がネーミング・スポンサーとなり、現在の球場名に改められたが、そのまでは長らく"McKechnie Field"と呼ばれていた。マケックニーとは1920〜40年代にパイレーツ、カーディナルズ、ブレーブス(ボストン時代)、レッズなどを率いた名将ビル・マケックニーのこと。彼は監督業引退後の余生をブレイデントンで過ごした。
1923年にオープン。以来カーディナルズやフィリーズ、ブレーブス(ボストン/ミルウォーキー時代))、アスレティックス(カンザス・シティ時代)など数々のMLB球団がスプリング・トレーニングを行ってきたが、1969年から現在に至までの約50年間はずっとパイレーツのスプリング・トレーニングのホーム。もちろんホール・オブ・フェイマーのロベルト・クレメンテやビル・マセロゥスキーらレジェンドもここでトレーニングを行った。
・リーグの中ではデイトナ・ビーチの"Jackie Robinson Ballpark"(1914年オープン)についで古い球場だが、マイナーリーグの本拠地としては1920年代にちょろちょろっと使われたのみで、現在のチームが2010年にサラソタから移転してくるまではマイナーの本拠地球場としては機能していなかった。
・外観は白壁やアーチ形のくりぬき廊下のようなスパニッシュ・ミッション風の装飾が施されており、フロリダの雰囲気が充満している。内部は改装に次ぐ改装でオールドスタジアムの面影はほとんどない。
・郊外のスポーツ・コンプレックスではなくダウンタウンの住宅地の中にある。通りを挟んだ向こう側にはクルマの修理屋さんが並ぶ庶民的なロケイション。
・センターの向こうに1面だけ練習用のフィールドがある。
行き方:ダウンタウンの南、9th St. と17th Ave. の角がメイン・ゲート。9th St. にはバス・ストップがあるのでシティ・バスでもアクセスできる。
観戦したゲーム(1):
2016.07.20 Bradenton Marauders vs. Clearwater Threshers

フォート・マイヤーズ・マイティ・マッスルズ
球場:ウィリアム・H・ハモンド・スタジアム
所在地:フロリダ州フォート・マイヤーズ
開場:1991年
収容人数:9,300人

photo by 球場巡礼

・MLBツインズのスプリング・トレーニングのホーム
・球場正面の椰子の木の並木が美しい
・バックネット裏スタンドにはツインズの永久欠番とチャンピオンフラッグのプレートが並んでいる
・球場名となった人物ウィリアム・H・ハモンド氏は球場を含むスポーツ・コンプレックスの建設やツインズのスプリング・トレーニング誘致に尽力した地元の政治家
・チームは1992年にマイアミから移転してきた。マイアミ時代のチーム名"Miracle"をそのまま引き継ぎ2019年までフォート・マイヤーズ・ミラクルと名乗っていたが2020年から現在のチーム名に改めた。マッスルはムール貝のことだが筋肉のマッスルとかけたダジャレになっている
・白を基調とした19世紀〜20世紀初頭の南部風なファサードは競馬のケンタッキー・ダービーが行われるチャーチル・ダウンズ競馬場を念頭に置いているらしい
・10年代半ばにポピュラス社の手でリノベイトされており、外野のアイランド・バーや場内のあちこちにあるカウンター席などはおそらくその時に追加されたものだろう
・外野のコンコースと内野は渡り廊下のようなブリッジでつながっている
・フォート・マイヤーズ市内にはMLBレッドソックスのスプリング・トレーニングを行っている"JetBlue Park at Fenway South"と、同じくレッド・ソックスが2011年までスプリング・トレーニングを行っていた"City of Palms Park"があるがマイナーリーグのチームはここにしかない
行き方:ダウンタウンのだいぶ南にある。クルマで行ったので公共の路線バスがあるかどうかは不明。
観戦したゲーム(1):
2016.07.19 Fort Myers Miracle vs. Lakeland Flying Tigers

デイトナ・トゥートゥガス
球場:レディオロギー・アソシエイツ・フィールド・アット・ジャッキー・ロビンソン・ボールパーク
所在地:フロリダ州デイトナ・ビーチ
開場:1914年
収容人数:4,100人

Photo by 球場巡礼

 1998年に国の歴史的建造物に登録されたリーグの中で最も古い球場。名前の由来は1946年3月にジャッキー・ロビンソンが当時所属していたトリプルAモントリオール・ロイヤルズ(ドジャース傘下)の選手として、初めてブルックリン・ドジャースとのエキジビション・ゲームでプレイしたことにちなむ。ネット裏のスタンド席とそれを覆っている屋根は全て年代物の木製。他の屋根付きのオールド・ボールパークと同様にプレス・ボックスは屋根の上に乗っかっている。屋根のない座席はスティール製のベンチシートなので観戦中は非常にケツが痛く、シートクッションは必須。カブス傘下の当時はセブンス・イニング・ストレッチの際に今は亡きカブスの名物専属アナウンサー、ハリー・ケリーが歌う"Take Me Out To The Ballgame"のテープが流れ聴衆の涙を誘っていたが、チームは2014年限りで1993年から20年以上も続いたカブスとの関係を打ち切り、新たなチーム名に変更し再スタートを切った。メインゲートの脇にはジャッキー・ロビンソン氏の銅像が建っているので記念撮影をどうぞ。
行き方:デイトナ・ビーチはDaytona 500などのカー・レースで有名な"Daytona Speedway"のあるフロリダ随一のモーター・シティ。フロリダ半島の東側、ほぼ中央に位置する。町はビーチ側と陸地側に二分され、球場はビーチ側とダウンタウンを結ぶ橋(International Speedway Blvd. という大きな道路が通っている)の陸地側にある。グレイハウンド・バスも発着するダウンタウンの市バスのターミナルから徒歩3分ぐらい。
観戦したゲーム(3):
1998.07.22 Daytona Cubs vs. Dunedin Blue Jays
1998.07.23 Daytona Cubs vs. Dunedin Blue Jays
1998.07.24 Daytona Cubs vs. Dunedin Blue Jays

タンパ・ターポンズ
球場:ジョージ・M・スタインブレナー・フィールド
所在地:フロリダ州タンパ
開場:1996年
収容人数:10,386人

 春先はヤンキースのスプリング・トレーニング・サイトになる。オープンから2008年春までは"Legends Field"という鼻持ちならない名前ではあったが、例の豪腕オーナーがしゃしゃり出てきて「ワシの名前にせんかい!」と一喝、自身の名を冠した現在の名称に変更された。チームは創設された1994年から2017年まで"Tampa Yankees"と呼ばれていたが、2018年からかつてタンパを本拠地としていたターポンズの名前を復活させた(オリジナルの"Tampa Tarpons"は1957年から1988年まで40年以上の長きにわたりタンパで活動していたチームだったが1989年にサラソタへ移転)。ヤンキースが自身のブランドを捨てて昔からなじみのあったローカルなチーム名を復活させてそれに変更したことにはかなり驚かされた。ちなみにヤンキースのオーナーであるスタインブレナー一族が事業の本部を置いているもタンパ。
 球場は"Yankee Stadium"のミニチュア版とでも言うべきで、トリプルA並みの規模と設備を備えている。下手な日本の本拠地球場よりもはるかにいい。周辺には練習用のフィールドが何面もある。ヤンキー・ネイビーにペイントされたシートが美しい立派な球場である。
行き方:四大スポーツのうちNFL(バッカニアーズ)とNHL(ライトニング)がフランチャイズを置くタンパはセント・ピーターズバーグからタンパ湾を隔てた東側に位置する。
 球場はダウンタウンからだいぶ離れているが、ダウンタウンのバス・ターミナルから#14のバスで行ける。場所的にはMartin Luther King Jr. Blvd. & Dale Mabry Hwy. にあり、NFLバッカニアーズのスタジアムと隣接している。ナイトゲーム終了後はバスは走っていない。タンパのダウンタウンに用事のある人はほとんどいないだろうがもしそっから歩くと2時間ぐらいかかる。
観戦したゲーム(1):
1998.07.08 Tampa Yankees vs. Dunedin Blue Jays