Doubleday Field (Cooperstown, NY)
Quillorama Stadium (Trois-Rivieres, QC, Canada)
Canac Stadium (Quebec, QC, Canada)
Ozinga Field (Crestwood, IL)
DuPage Medical Group Field (Joliet, IL)
Wintrust Field (Schaumburg, IL)
Bosse Field (Evansville, IN)
Raymond Chabot Grant Thornton Park (Ottawa, ON, Canada)
Yogi Berra Stadium (Little Falls, NJ)
 

ダブルデイ・フィールド
所在地:ニューヨーク州クーパーズタウン
開場:1920年
収容人数:9,791人

photo by 球場巡礼

・アブナー・ダブルデイ将軍によりはじめてベースボールの試合が行われたとされる伝説の広場に建設された球場。野球殿堂が開設された1939年に改装されて現在のカタチになった。
・基本的にプロフェッシナル・ベースボール・チームの本拠地球場になった事はないが、不定期にトリプルAインターナショナル・リーグやショートシーズンAニューヨーク・ペン・リーグのチームが公式戦を開催していた。またカレッジ・サマー・リーグのチームが本拠地にしていたこともある。
・毎年7月に行われる殿堂入りセレモニーの週にメジャーリーグのチーム同士が1試合限りのエキシビション・ゲームを行っていたが過密日程を理由に2008年限りで廃止となった(その代わりにレジェンド達によるOB戦が行われるようになった)。
・2015年と2016年に"Cooperstown Classic"と銘打った1試合限りの公式戦がCanAmリーグのロックランド・ボウルダーズ(現ニューヨーク・ボウルダーズ)によって行われた。当日はほとんど告知がされておらず、たまたまクーパーズタウンに来ていたツーリストやバスで遠征に来たボウルダーズファンがチラホラとスタンドにいるだけだった。
行き方:野球発祥の地とされているクーパーズタウンへはマンハッタンのポート・オーソリティやニューヨーク州ビンガムトンからグレイハウンド・バスでアクセスできる。クーパーズタウンまでたどり着かなくとも南にあるオネオンタとゆう町までたどり着けば路線バスがクーパーズタウンとオネオンタを往復している。球場は殿堂博物館のあるMain St. とChestnut St. の交差点からちょい南に入ったところ。Chestnut St. 沿いにある観光案内所の裏。
観戦したゲーム(1):
2015.07.17 Can-Am League : Rockland Boulders vs. New Jersey Jackals

トロワ・リヴィエール・エイグルス
球場:キロラマ・スタジアム
所在地:ケベック州トロワ・リヴィエール(カナダ)
開場:1938年
収容人数:4,500人

photo by 球場巡礼

・ケベック・シティと同じデザインの双子スタジアム。こちらの外観は白に統一されている。こちらの方がきれいに改修されている。
・エイグルスは2013年からCanAmリーグに加盟。2019年のシーズン終了後に同業のフロンティア・リーグに吸収合併された。
・1970〜1977年にはレッズ傘下のダブルAイースタン・リーグの同名チームが入居していたこともある。
・スポーツ・コンプレックスの敷地内にはアイスホッケーのアリーナやカーレース場が併設。
・2020年からネーミング・スポンサーがかわり球場名も現在の名称に変更された。オープンから長らくは"Fernand-Bedard Stadium"と呼ばれていた。
行き方:ケベック州トロワ・リヴィエールのダウンタウンの北。スポーツ・コンプレックス内。ダウンタウンから歩いて20〜30分くらい。
観戦したゲーム(2):
2013.06.07 Can-Am League : Trois-Rivieres Aigles vs. New Jersey Jackals
2013.06.08 Can-Am League : Trois-Rivieres Aigles vs. New Jersey Jackals

ケベック・キャピタルズ
球場:カナック・スタジアム
所在地:ケベック州ケベック・シティ(カナダ)
開場:1938年
収容人数:4,800人

photo by 球場巡礼

 野球とは無縁と思われていたカナダの奥地ケベックに、アメリカでは姿を消しつつある個性派スタジアムがどっこい生きていた!1971〜1977年まではダブルAイースタン・リーグがフランチャイズを置いていたが、それを最後にプロとの縁はプッツリと切れて表舞台から姿を消していた。そして20年以上が経った1999年、「瀕死の古球場を絶滅から救う会」的活動が一部マニアの間で熱烈に支持されているノースイースト・リーグ(後にCan-Amリーグに改名→2020年にフロンティア・リーグに吸収合併)」が救いの手を差し伸べた。外壁や内装、シートなどが綺麗に塗り直された球場は見事に復活を果たし、現在に至るまで野球不毛の地にしては毎年安定した動員をマークしている。
 この球場の見るべき点はいくつかあるのだが、まずは全面真っ黄っ黄(と言っても淡い黄色だが)の外観をスルーするワケにはいくまい。一見するとまるで学校か役所のような必要以上に貫禄のあるエントランスがかなり個性的。ボールパーク・サインはシンプルに"STADE"(フランス語でStadiumの意)。グランドスタンドはオールド・スタジアムの象徴とも言える木製カバーで覆われており、例のごとく柱乱立で視界は少々悪い。しかも日本の球場のようにフィールドとスタンドの間に4mほどのフェンスが立ちはだかっており、見事に我々の観戦のジャマをしてくれる。シートは下段からブルー、レッド、イエローに塗り分けられているが、上段のイエローの座席はなんと木製の背もたれ付き長イス。座り心地は良くないが、これは滅多に見られない貴重な遺構だ。三階層に分かれているスタンド裏コンコースには球場の歴史や、他のマイナーリーグ球場の写真、かつてここでプレイした選手のパネルなどが所狭しと並べてあってワクワクさせられる。同じカナダのオタワよりもはるかにアツイベースボール愛がここにはある。
 両翼96m、中堅116m。カナダはマイル/フィート表示ではなく慣れ親しんだメートル表示なので球場のサイズが良くわかる。スタンドは内野だけで外野席はなく、外野フェンスの向こうには美しい公園(Parc Victoria)が見える。古くて、狭くて、ゴチャゴチャしている球場だが、それなりにメンテナンスされていて居心地は良い。
行き方:ケベック州の州都ケベック(一般にはケベック・シティと呼ばれている)はカナダ第二の都市モントリオールからバス(Orleans Express)で北へちょうど3時間。セント・ローレンス川沿いの城壁に囲まれた旧市街が世界遺産に登録されているので、マイナーリーグ観戦がてらに観光もできてしまうとても有益な町だ。四大スポーツでは唯一NHLがフランチャイズを置いていたが(ケベック・ノルディックス)1995年にコロラド州デンヴァーへ移転してしまった(現コロラド・アバランチ)。
 球場は旧市街から見て北西の方向に位置し、旧市街からバスや徒歩でアクセスできる。バスで行く場合はサン・ジャン門近くのバス・ターミナルPlace D'Youville から#3、7、10、28のいずれかのバスで球場まで。ナイト・ゲーム終了後もバスは走っている。
 徒歩で行く場合は同じくサン・ジャン門からRue St. Jean を西へ(この通り沿いには色々な店やカフェが並んでいる)。Rue St. Claire という細い道まで来たら、右(北)へ曲がり坂を下る。坂はそのうちガケになるが、構わず階段を下りてさらにひたすら道なりに進む(ガケを下りると通りの名前はRue de la Couronne に変わる)。道が左に大きくカーブしてきたら左前方に照明が見えてくる。旧市街あるいはVIA鉄道のケベック駅(Orleans Expressのバスも発着する)からの所要時間は約30分。
観戦したゲーム(2):
2004.06.02 Northeast League : Quebec Capitales vs. New Jersey Jackals
2013.06.06 Can-Am League : Quebec Capitales vs. New Jersey Jackals

ウィンディ・シティ・サンダーボルツ
球場:オシンガ・フィールド
所在地:イリノイ州クレストウッド
開場:1999年
収容人数:2,880人

photo by 球場巡礼

 こんなユニークな球場が埋もれていたりするので独立リーグってヤツは油断できない。元々チームは1996年に創設されたHeartland Leagueに所属していたが、リーグ自体が不人気で1998年シーズンを最後に解散。翌99年から新球場に移る予定だったチームは急遽フロンティア・リーグに加盟し、なんとかその命を長らえる事に成功した。2003年までは"Cook County Cheetahs"と名乗っていたが、2004年からオーナーが変わった事もありシカゴの愛称でもある現在のチーム名に変更された。
 球場は郊外のガランとした場所にポツンと建っている。辺りを見渡せども送電線くらいしか見えない、という状況は日本でもありがちな郊外の風景。その送電線がわざわざ球場を取り巻くように配置されており、鉄塔や電線の下にいると「ビビビッ...ビビビッ」と空気が震えているような不気味音が断続的に聞こえてちょっとコワイ。スタンドの外観は赤レンガ装飾の支柱に壁面はサンドストーン色のナイス・コンビネイション。フォレスト・グリーンでペイントされた鉄骨組のクラシカルな屋根も美しい。スタンドは高さのある完全2層構造になっておりベースラインに沿って外野の方まで伸びている。さほど人気があるわけでもないチームにしては気合の入った造りですなぁ、と感心しつつ入場してみると...こりゃビックリ!なんとスタンドが片方しかないではないか!つまりチケット売り場やメイン・エントランスのある3塁側には立派なスタンドがあるが、1塁側にそれらしきものは全くないのだ。あいや、良く見ればコンコースとフィールドの間に数列のシートが...。スタンドの形状が左右非対称なスタジアムはゴマンとあるが、「片側にしかない」というのは見たことがない。とりあえずここを「隠れた聖地」として認定させて頂く。独立リーグとて全く侮れない。
 ちなみに1塁側にはスタンドの代わりにグループ用のパーティ・デッキが用意されている。また3塁側のコンコースはヒト一人が通れるくらいのスペースしかないので売店は全て1塁側に集中している。尚、2階席へはスタンド裏にある階段から上がる構造になっている。外野にはブリーチャーやラワン(芝生席)はなく通行すらできない。外界とは金網の外野フェンスで仕切られているのみ。3塁側スタンドで全ての予算を使ってしまったのかしら…?
行き方:クレストウッドはシカゴの南西にあるスモール・コミュニティ。シカゴと地続きなのでシカゴから公共の交通機関を使って球場までアクセスできる。まず地下鉄オレンジ・ラインで終点のMidway駅まで。駅前がバスターミナルになっているのでそこからCTA(Chicago Transit Authority)のバスではなく、シカゴ近郊に路線を持つPace Busの#383に乗り込む。このバスはMidway駅から出発してCicero Ave. をひたすら南へ下って行く路線。約50分ほど乗ってCicero Ave. & Midlothian Turnpike(140th St. )という比較的大きな交差点で下車。そこからMidlothian Turnpike を東へ2分ほど歩けば右手に送電線に囲まれた球場が見える。ナイトゲーム終了後にMidway駅まで戻るバスはない。が、球場からPulaski Rd. & 137th St. まで歩いて行けば#359のバスが深夜まで走っているので地下鉄レッド・ラインのDan Ryan駅までは帰れる。
観戦したゲーム(1):
2005.07.26 Windy City ThunderBolts vs. Gateway Grizzlies

ジョリエット・スラマーズ
球場:デュページ・メディカル・グループ・フィールド
所在地:イリノイ州ジョリエット
開場:2002年
収容人数:4,616人

photo by 球場巡礼

 ジョリエットと聞いてすぐに映画「ブルース・ブラザーズ」の冒頭シーンを思い出せるヒトはよっぽどの地名好きに違いない。この映画、今は亡きジョン・ベルーシ演じるジェイクがシカゴ近郊の刑務所から出所するシーンで始まるのだが、その刑務所の名前が他でもない「ジョリエット刑務所」。そのため私は「ジョリエット=刑務所の町」という印象を長いこと抱いていた。しかし現在では独立リーグ全体の中でもすばらしいと評判の球場が町の顔になっている。大都市シカゴに寄生しているコバンザメ独立リーグ球団はいくつかあるが、その中でもここジョリエットの球場は最も美しくグレード的にも他を圧倒している。開場から2010年まではノーザン・リーグ所属の"Joliet JackHammers"というチームが入居していたがノーザン・リーグは2010年限りで活動を休止しチームも同時に解体された。現在のチーム"Joliet Slammers"は2011年に新たに創設された全く別のチーム。ちなみに"Slammer"とは刑務所のスラングでチームのロゴも刑務所がデザインされている。
 このクラスの球場の集大成と言っても差し支えないだろう。外観の落ち着き払った様や顔のインパクトの強さ、照明のデザイン、外野から見るスタンドのバランスの良さ、アクセスの良さ、見やすさ、座席の心地よさ、スタジアム自体が醸し出す佇まい...考え得る全ての評価項目において満点を付けてもいいと思われる。まず目に飛び込んで来るのが一対の鉄骨組みタワーに挟まれたメイン・エントランス。タワーの間に設置されていてる時計がちょうど交差点を見下ろすようでかわいらしい。ゲート及びビルディングはきれいに左右対称になっており、絶妙なカーブを描くカバーとボールパーク・サインが一際印象に残るデザインとなっている。内部の構造は当然コンコースからフィールドを見下ろせるオープン・タイプ。内野には2階席もあるがこちらはスイート契約者のみの特等席。スイートの窓や鉄骨はクラシカルなアーチ型の装飾が施されていてすごく見栄えがいい。スタンドは内野までしかなくその向こうはラワン(芝生席)。外野フェンスのすぐ後ろはストリートになっているためブリーチャーはない。ただし細い通路が設けてあり球場内を一回りする事は可能。またレフト側にはいくらか人が集まるためのスペースがあり、そこには明らかに"Wrigley Field"の違法屋上スタンドを模したようなパーティー・デッキが売店の屋上に設えてある。そしてこの球場の感涙モノのサービスはレフト側のコンコースにあるエスプレッソ・スタンド。芝生席で入れたてのウマイ珈琲をすすりながら野球を見られるなんて幸せすぎる(ワタシはコーヒーは飲めませんが)。最後にもうひとつ。時間に余裕のあるヒトは球場の外周をまわってみてほしい。レフト側に消防署があるのだが、そのビルディングの壁にはお茶目にも"560FT"とペイントされています(ホームから560フィートって事ですな)。
行き方:ジョリエットはシカゴの南西にあるベッドタウン。球場へはシカゴからMETRAと呼ばれる近郊列車一本でアクセスできる。シカゴのLaSalle Station(S LaSalle St. & W Van Buren St. )から出ているMETRAのRock Island Districtで約70〜80分、その名もズバリJoliet駅下車スグ。球場は駅のすぐ隣にあり、ホームからメインゲートがモロに見える。シカゴへの最終列車は月〜土曜は22:30頃なのでナイトゲーム終了後でも帰る事ができる(日曜・祝日だけは20:30頃)。運賃は往復で$10.30。土日は全線$5.00均一になる。ちなみにメトラは各線によって始発駅が異なるので注意!(05年7月現在)
観戦したゲーム(2):
2005.07.22 Northern League : Joliet JackHammers vs. Calgary Vipers
2005.07.23 Northern League : Joliet JackHammers vs. Calgary Vipers

シャンバーグ・ブーマーズ
球場:ウィントラスト・フィールド
所在地:イリノイ州シャンバーグ
開場:1999年
収容人数:7,180人

photo by 球場巡礼

 球場のすぐ近くに空港があるためフィールドのすぐ上空を小型機がビュンビュン飛び交っている、独立リーグの球団を誘致する為に新設された球場。開場から2010年まではノーザン・リーグ所属の"Schaumburg Flyers"というチームが入居していたがノーザン・リーグは2010年限りで活動を休止しチームも同時に解体された。現在のチーム"Schaumburg Boomers"は2012年に新たに創設された別のチーム。
 球場は何もないだだっ広いところにのっそりと建っている。都市伝説ではMLBカブスが老朽化したリグリー・フィールドに見切りを付けてここに新球場を建設するつもりだったとか。堂々としたレンガ造りの外観はまるで宮崎アニメに出てきそうな中世の城壁のような感じ。球場周辺はちょっとした庭のように綺麗に緑で彩られ、レンガの茶、空のスカイブルーとのコントラストが非常に美しい。アメリカの球場は広い空との相性が抜群にイイ。外観に関してはそこそこ高い評価を与えてもいいが、中に入ってみると、まぁ平凡で典型的な造りなのであまり期待はしない方が良い。グランドスタンドは2層だが、2階部分はスイートやレストランになっているため一般人は上がる事はできない。白塗りのスタンドや照明灯が淡泊で外観とのギャップを一層引き立てている。イス席は内野までで外野側はラワン(芝生席)になっている。芝生席はいつもピクニック・シートやデッキチェアを持ち込んでのんびり観戦をキメ込むファンで賑わっているようだ。外野にはレフト側にちょっとしたブリーチャーがあるのみでそっから向こうへは立ち入る事はできない。土地はいっぱいあまっているのだから、どうせなら一周りできるようにすればいいのに。ちなみにフィールドのカタチは"Wrigley Field"そっくりに造ってある。深くて鋭角的なバックストップの形状を見てピンと来た人はマニア認定。
行き方:シャンバーグはシカゴの西にある閑静なスモールタウン。周辺に日本企業が多く進出しており日本人も多い。球場へはシカゴからMETRAと呼ばれる近郊列車一本でアクセスできる。シカゴのUnion Station から出ているMETRAのMilwaukee District/West Line で約40〜60分、その名もズバリSchaumberg駅下車スグ。球場は駅のパーキングに隣接している。駅の周辺には球場と駐車場以外は全く何もない。シカゴへの最終列車は平日・土日祝ともに22:30頃なのでナイトゲーム終了後でも帰る事ができる。運賃は往復で$8.60。土日は全線$5.00均一になる。ちなみにメトラは各線によって始発駅が異なるので注意!(05年07月現在)
観戦したゲーム(2):
2005.05.28 Northern League : Schaumburg Flyers vs. Gary Southshore RailCats
2005.07.21 Northern League : Schaumburg Flyers vs. Kansas City T-Bones

エヴァンズヴィル・オッターズ
球場:ボッセ・フィールド
所在地:インディアナ州エヴァンズヴィル
開場:1915年
収容人数:5,181人

photo by 球場巡礼

 「マイナーリーグ 残しておきたい風景Best10」などという企画があれば間違いなく上位にランクされるであろう老舗球場。Gavin Park という公園内にあり、緑の中に一際目立つ全面赤レンガのどっしりとした外観や鉄骨組みの古ぼけた照明はオールド・スタジアムの雰囲気出まくり。相当古いスタジアムなので恐らく何度か手が加えられていると思われるが、どこまでがオリジナルでどこからが改装後の部分なのかよくわからない程上手くメンテナンスされている。1984年にトリプルAアメリカン・アソシエイションの"Evansville Triplets"が去った後は長い間空き家になっていたが、1995年に現在のチームが転入してきて再び歴史の表舞台に姿を現した。もっとも、その空き家期間中の1991年には映画『プリティ・リーグ』(原題:A League of Their Own)の撮影に使用されて存在が一気に巷間に知れ渡るようになったが(*)。
 フィールドはフットボールとの兼用のオーバル状なのでスタンドのカーブが非常にゆるやかになっている。つまり、ホームプレート裏の座席からフィールドは非常に近いが、座席を求めて1・3塁側へ移動するとだんだんフィールドから遠ざかってしまう事になる。同世代の"Gill Stadium"も同じような造りだが、この時代ではよくあった様式なのかも知れない。ちなみに内野スタンドのフェンスの一部はレンガがムキ出しになっている。スタンドには全体的に美しい曲線を描く木製のカバーがかかっており、ファウルボールが当たると「コンッ!」という乾いた音が響く。もし「ベースボールの原風景」というものに音を付けるとしたら私はきっとこの音を選ぶだろう。木ならではのとても暖かい音だ。屋根が木製ならもちろんシートも木製のハネ上げイス。風情はあるが、いかんせん、ケツと背骨がギシギシと痛むのをガマンする必要がある。ま、多少の不具合はあるものの、現役でこれ程20世紀初頭の雰囲気をとどめている球場はまず他にはない。三度のメシより球場が好きなヒトには間違いなくMust See Ballparkだと言える。
*映画『プリティ・リーグ』ではここBosse Fieldの他にインディアナ州ハンティングバーグの"League Stadium"も撮影に使用された(ただし、リーグ・スタジアムは映画撮影の為に1940年代風に作り直された、言わば映画のセットのようなもの)。本編ではトム・ハンクスが率いるRockford Peaches のホームがLeague Stadium、ライバル・チームのRacine Bells のホームがBosse Field という設定になっており、Bosse Field のスタンド内には映画撮影時に作られた当時風の看板が今も残っている。球場は映画のままの状態なのでBosse Field を詳しく見たい方はDVDでどうぞ。個人的にはかなり好きな作品です。
行き方:エヴァンズビルはインディアナ州の南西端に位置する中都市で、ダウンタウンはオハイオ川に面している。球場のあるGavin Park はダウンタウンの北にあり、グレイハウンド・バスのディーポから徒歩で約1時間のキョリ。道は非常に簡単。ダウンタウンの目抜き通りであるMain St. をひたすら北へ行くと、突き当たったトコロが球場になっている。通りで言うとMain St. & Morgan Ave. が公園の入り口で、そこまで行けば球場は見えているハズ。Main St. を走るトロリーバスでもアクセス可能だが、もちろんナイトゲーム終了後は走っていない。
観戦したゲーム(1):
2005.06.09 Evansville Otters vs. Richmond Roosters

オタワ・タイタンズ
球場:レイモンド・カボット・グラント・ソーントン・パーク
所在地:オンタリオ州オタワ(カナダ)
開場:1993年
収容人数:10,332人

photo by 球場巡礼

 1993年、オタワにトリプルAインターナショナル・リーグのエクスパンション・チーム"Ottawa Lynx"が誕生したと同時にオープン。リンクスはヤマネコのことで英語で綴ってもフランス語で綴っても同じ綴りになる、カナダの首都オタワにぴったりなニックネームだった。異様に長い球場名は2015年から新たに契約したネーミング・スポンサーの社名。
 90年代の球場なのでそれなりにキャパはあるが際だった個性はなく、良く言えばシンプル、悪く言えば低予算。外観は当時はモダンと思われていたコンクリ打ちっ放しののっぺらぼうスタイル。スタンドはすり鉢状の1層でバックネット裏上段に放送ブースやラグジュアリー・スイートを備えるよくあるタイプのスタジアム。ポール際が芝生席になっているが、それ以外に外野に観戦スペースはない。晩年のチームストアやコンコースの売店は開店休業状態とでも言えるほどでとてもトリプルAの球場とは思えないショボさだった。野球以外の娯楽もよしとする近年のボールパークからは完全に目を背け、一旦入場してしまうと野球を見る以外にする事が全くない、というある意味ストイックなスタジアムだった。21世紀になってからは30球団あるトリプルAの中でもダントツで地を這う観客動員力だったが、開場初年度の観客動員はマイナー全体でバッファローについで2位を記録する程の超人気チームだった。当時は娯楽の少ない町のエンターテイメントとして絶大な支持を得ていたのだ。が、黄金時代は長く続かずその後は他のカナダを本拠地とするチームと歩調を合わせるように入場者が激減、2007年のシーズン終了後にアメリカへの移転を余儀なくされた。オタワの流出をもってかつて4つもあったカナダのトリプルAチームは消滅してしまった(他の3つはヴァンクーヴァー、カルガリー、エドモントン)。
 チームは2007年限りで以前からうわさされていたペンシルヴェニア州ハリスバーグではなく、HOK(現ポピュラス)デザインの新球場建設を認可した同州のアレンタウンに移転し"Lehigh Valley IronPigs"となった。2008年に独立リーグのCam-Amリーグが"Ottawa Rapidz"という名前でオタワ進出を果たしたがたった1シーズン限りで撤退。2015年にも"Ottawa Champions"を立ち上げて2度目の参入を果したが2019年でもって活動を休止し、リーグ自体も同業のフロンティア・リーグに吸収合併されて消滅してしまった。しかしオタワのマーケットをほっとけないのか、2021年、フロンティア・リーグは3度目の正直とばかりに"Titans"をリーグに加入させて現在に至る。
行き方:カナダの首都オタワはオンタリオ州の東端に位置する。ダウンタウンの北側を流れるオタワ川を渡ればそこはもうフランス語圏であるケベック州で、つまりオタワは英語圏とフランス語圏の境界に位置している。もちろんスタジアムでのアナウンスもモントリオールのようにフランス語と英語で行われる。4大スポーツの中ではNHL(セネターズ)だけがフランチャイズを置いている。
 球場はダウンタウンの東、VIA鉄道のオタワ駅の近くにある。ダウンタウンからはOC Transpoのバス一本で行く事ができる。ダウンタウンのリドー・センターという巨大なショッピング・モールの前(Rideau St. 沿い)がバスの発着場になっており、球場のすぐ近くを通る#3のバスもここを通る。所要時間は約20分で、運賃は一回C$3.00。バスは球場の近くに止まるので、道路を渡ってハンプトンインを抜ければ球場のパーキングに出る。ナイトゲーム終了後もバスは走っている。
観戦したゲーム(2):
1997.07.29 AAA International League : Ottawa Lynx vs. Columbus Clippers
2004.05.31 AAA International League : Ottawa Lynx vs. Columbus Clippers

ニュー・ジャージー・ジャッカルズ
球場:ヨギ・ベラ・スタジアム
所在地:ニュー・ジャージー州リトル・フォールズ
開場:1998年
収容人数:3,784人

photo by 球場巡礼

 ニュージャージー州のモントクレア州立大学の構内にある小ぶりな球場。春先から初夏まではNCAAのディビジョンVに所属するレッド・ホークスの、初夏から秋まではジャッカルズのホームとなる。レッド・ホークスはディビジョンVのカレッジ・ワールド・シリーズを三度制するほどの強豪。大学の施設ながら両チームのチームカラーであるレッドで統一された立派なスタンドを備え、プロでも充分使えるグレード。外野席はないが1塁側には4,000人収容可能な広い芝生席があり、そこではキッズがゲームを見ずおっかけっこやキャッチボールにいそしんでいる。またバックネット裏のコンコースにはゲームコーナーやカ−ド、フィギュアを売る売店、ラジオの出張中継ブースが並びゲーム中でも賑わっている。チームストアの品揃えは充実しており、特にTシャツの種類が豊富。人気チームのようだ。
 球場名は元ヤンキースの名捕手・監督で殿堂入りも果たしているヨギ・ベラ氏にちなむ。彼はセント・ルイスの生まれだが晩年はモントクレアに住んでいたとのこと。球場の1塁側の建物に"Yogi Berra Museum"が併設されており、ゲームのある日は試合開始の2時間前からオープンしている(入場料$6.00)。内容は主にヤンキースの栄光の歴史といった感じで、ヨギ・ベラだけではなくルース、ゲーリッグ、ディマジオ、マントルらのパネルやゆかりの品が並ぶ。ニグロ・リーグに関する展示もちょこっとあるので要チェック!
行き方:モントクレア州立大学はアッパー・モントクレアという町にあるのだが、何故か球場の所在地はリトル・フォールズという町になる。いずれにせよ大学も球場もニューヨークの西14マイルに位置し、マンハッタンから日帰りでアクセスできる。
 ポート・オーソリティから出ているDeCamp Busの#66が大学のすぐ近くを通る(本数は少ないが直接大学の構内へ行く便もある)。パブリック・バスではないので乗車の前にポート・オーソリティ内のデキャンプ・バスのチケット窓口で切符を購入しておく必要がある。ゲートは通常414番を使うようだが変わる可能性もあるので窓口で確認しておくべし。所要時間は25分、運賃は片道$5.25。夜は1時間に1本しかないが23時台まで走っているのでナイトゲーム終了後でもマンハッタンへ帰れる。この時間帯のバスは全てキャンパス内の停留所にまで入ってくるので安心。キャンパスの停留場から球場までは無料のキャンパス・シャトルで。歩いても15分ほど。
 近々New Jersey TransitのMontclair-Boonton線にMontclair State University駅が完成する。そうなるとマンハッタンから電車・バスの2本立てでアクセスできる事になりますます観戦しやすくなる。(03年07月現在)
観戦したゲーム(1):
2003.07.08 Northeast League : New Jersey Jackals vs. Elmira Pioneers