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Les Murakami Stadium (Honolulu, HI) |
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Hans L'Orange Field (Waipahu, HI) |
ホノルル・シャークス/ワイキキ・ビーチボーイズ
球場:レス・ムラカミ・スタジアム
所在地:ハワイ州ホノルル
開場:1984年
収容人数:4,312人
州内で唯一NCAAディビジョンTに所属する強豪ハワイ大学レインボーズの専用スタジアム。オープン以来"Rainbow Stadium"と呼ばれていたが、レインボウズをカレッジ・ワールド・シリーズに導くなど30年以上も監督を務めた日系人レス・ムラカミ氏の偉業を称え、2002年から現在の名称に変更された。通称"the
House that Les Built(レスの建てた家)"。アロハ・スタジアム(*)がフットボール専用スタジアムとなってしまった今、野球場としてはここがハワイ最高峰だと言われている。 球場はハワイ大学内のスポーツ・コンプレックスの一画にあり、大学の施設としてはそれなりに立派。外観はコンクリ打ちっ放しでスタンドの裏の段々が露出している日本の地方球場スタイル。ちょうど同時期にデビューしたリッチモンドの【The Diamond】と構造が良く似ており、両者とも80年代にありがちな無愛想な雰囲気を漂わせている。フィールドは残念ながら全面人工芝。しかも毛足が全くない、まるで玄関マットのようなヒンソなモノ。ボールが弾む弾む。スタンドはダブルデックだがダグアウト辺りまでしかなく、ベースライン沿いや外野には観戦スペースはなし。一階席はブルーに、二階席は下段がオレンジ、上段が赤にペイントされている(どうせならレインボー・カラーに塗ればいいのに...)。一階席は席数が少ない上、すぐ頭上に二階席が迫っているので前の方以外はあまりいい環境ではない。この球場が日本の球場に似ているのは外観だけではない。一階席の一列目がフィールド・レベルからではなく、日本のようにダグアウトの上から始まっているのだ。北米の球場は、通常はフィールドと同じレベルからスタンドの1列目が始まるのだが、こおゆうケースは珍しい。おまけにフィールドは完全なシンメトリー。日本から派遣された選手はさぞ違和感なくプレイできた事だろう。 1993〜1997年の第1次HWBの時もホノルル・シャークスがホームとしていた。また、裏が取れていない未確認情報なのだが、トリプルAハワイ・アイランダーズは移転する前の最後の2シーズンはここでプレイしていたという話も。2007年秋に人工芝を張り替えた。 |
*アロハ・スタジアム・・・50,000人収容のハワイ最大のスタジアム。1975年オープン。フィールドは全面人工芝(FieldTurfを使用)。大規模な可動式スタンドを備えており、秋〜冬にかけてはフットボール・スタジアム、春〜夏にかけては野球場になる。普段はハワイ大学のフットボール・チーム「ウォリアーズ」のホームだが、NFLのオールスター・ゲーム「プロ・ボウル」の開催地としても有名。野球では1976〜1987年までトリプルAパシフィック・コースト・リーグの"Hawaii Islanders"がホームとしていた事があり、1997年にはMLBの公式戦も開催されている。が、2007年から施設の老朽化やコスト削減を理由にフットボールのスタンド形態に固定する事が発表された。密かにWBCの予選誘致を目論んでいたらしいが、残念ながら全て白紙になったようだ。 |
行き方:ワイキキからKuhio Ave. を走る#4のバスで約20分。Dole St. & University Ave. で下車し、Dole St. を南へ歩けば右手にスタジアムが見えてくる。Dole St. 沿いにもバス・ストップがあるので、降りる場所さえわかっていればスタジアムに最接近してから下車しても構わない。ナイトゲーム終了後でもワイキキに戻るバスは走っている。アラ・モアナ・ショッピング・センター前のバス・ターミナルから乗る場合は#6か#18で。運賃は$2.00均一。(06年11月現在) |
観戦したゲーム(2): 2006.11.17 Waikiki BeachBoys vs. West Oahu CaneFires 2006.11.19 Honolulu Sharks vs. Waikiki BeachBoys |
ウエスト・オアフ・ケーンファイアーズ/ノース・ショア・ホヌ
球場:ハンズ・ロレンジ・フィールド
所在地:ハワイ州ワイパフ
開場:unknown
収容人数:2,500人
こんなハワイの場末にも「マイナーリーグ 残しておきたい風景Best10」にノミネートされそうな、心安らぐ野球場があった。必要最低限の設備すら満足にない原始的な球場だが、北米基準で考えてもプレイヤーとファンとの「垣根」が底抜けに低く、まるで演芸場か小劇場を思わせるようなアットホームな雰囲気が充満している。第1次HWBでもウエスト・オアフのホームとして使用されており、2006年からは新設されたノース・ショア・ホヌのホームも兼ねるようになった。球場としていつオープンしたかは定かではないが、辺りが一面サトウキビ畑だった1920年代には既にグラウンドとして整備されていたらしい。 スタンドはバックネット裏に木製ベンチシート(カバー付き)、三塁側にアルミ製ベンチシートがあるのみ。一塁側は全てラワン(芝生席)になっており、当然の事ながら外野席などはない。この球場に常設していないものはダグアウト、トイレ、選手の控え室。ウインター・リーグの期間中はスタンドの裏にトレーラー・ハウスを置いてそこをトイレと控え室にしていた。ダグアウトはないのでベンチは必然的に青空状態となる。三塁側のベンチの上には新しくプレス・ボックスが増設されたので屋根付きになったが、一塁側はウサギ小屋のような狭いベンチと青空ベンチが半々くらいになっている。選手には青空ベンチの方が人気があるようだったが、芝生席から選手の無防備な姿や話し声が筒抜け状態なので油断してはいけない。 この球場の神髄は外野の形状にある。一応球場はHans L'Orange Park という公園の中にあって、球場の外周は木々に囲まれている。球場が先にできたのか、公園が先にあったのかは不明だが、この木々のお陰で外野がえらい事になっているのだ。センターからライトにかけて巨大なモンキーポッドの木が群生しており、外野フェンスはそれらを避けるようにクネクネカクカクと設置されている。日本ならコイツらを切り倒して外野をキチンとシンメトリーにしたいだろうが、この球場は木を残して地形をそのまま生かす方法を選んだワケだ。野球場が他のスポーツの競技場と異なる点は、フィールドの形状を地形に合わせて自由に変えられる柔軟性にある。世界にはまだまだヘンテコリンな球場が埋もれているのだろう。変形球場を愛して止まない好事家には是非この「地球に優しい球場」を見て頂きたい。 |
行き方:ワイパフはホノルルの西、パール・ハーバーの北にある郊外の町。ワイキキからKuhio Ave. を走る#42バスで約100分かかる。バスはアロハ・スタジアムを過ぎてハイウェイに入ったあとワイパフのトランジット・センターに到着する。球場はそのトランジット・センターから徒歩約5分。 トランジット・センターを出てMokuola St. を北へ。数分でWaipahu St. との交差点に出るがすでにそこが球場のあるHans L'Orange Park の一画になっている。球場のエントランス及びチケット売り場はWaipahu St. を右に折れてPaiwa St. との角まで行けば自ずとわかるだろう。トランジット・センターから#433のバスに乗り換えても行けるが、バスを待つ時間と乗っている時間の事を考えれば歩く方が早い。ナイトゲーム終了後でもワイキキに戻るバスは走っている。アラモアナ・ショッピング・センター前のバス・ターミナルから乗る場合は#40で。#43でも行けるが、このルートはトランジット・センターに入る直前に住宅街をちょろちょろ細かく走ってますます時間がかかるのでオススメしない。運賃は$2.00均一。(06年11月現在) |
観戦したゲーム(2): 2006.11.20 West Oahu CaneFires vs. North Shore Honu・・・R. クレメンスが息子コビーの試合を観戦 2006.11.21 West Oahu CaneFires vs. North Shore Honu(シーズン最終戦) |