Minute Maid Park (Houston, TX)
Oakland Coliseum (Oakland, CA)
Angel Stadium (Anaheim, CA)
T-Mobile Park (Seattle, WA)
 

ヒューストン・アストロズ
球場:ミニッツ・メイド・パーク
所在地:テキサス州ヒューストン
開場:2000年
収容人数:40,950人

photo by 球場巡礼

 老朽化していた世界初のドームスタジアム"Astrodome"に代わってダウンタウンに建設されたアストロズ3代目の本拠地球場。HOK(現ポピュラス社)のデザインで、前球場に続き屋根付きの球場となった(もちろん今回は開閉式)。開場当時は"Enron Field"と呼ばれていたが、ネーミング・スポンサーだったエンロン社が突如倒産してしまったため2002年のシーズン前半は暫定的に"Astros Field"と呼ばれていた。同じ屋根付きでもスタジアムに屋根をかぶせたシアトルの"T-Mobile Park"よりは長方形の箱の中にフィールドとスタンドが詰め込まれているフェニックスの"Chase Field"に似ている。例によって座席が天井ギリギリの所までへばり付いており、屋根が閉じた状態だと上の方に座るとちょっと圧迫感を感じる。屋根はシーズン当初の季候のいい時期は開けるようだが、夏場になってくると外気温が40℃近くまで上がるのでゲーム中はほぼ閉められて空調を効かせている。屋根が閉まった状態だと場内が薄暗く音もこもって聞き取りずらいのであまりいい環境ではない。
 球場のメインゲートに1900年代初頭の鉄道の駅舎をそのまま使ったり、左中間のアーチ状にくり抜かれたの塀の上にミニチュアの汽車ポッポを走らせたりと、球場全体を鉄分多めのノスタルジックな雰囲気で統一している。オープン当時はセンターの最深部にシンシナティの"Crosley Field"(*)を模した「タルズ・ヒル」と呼ばれる土手が造られて話題になった。古き良き球場のエッセンスを現代によみがえらせたまでは良かったが、フィールド内にフラッグポールまで立ててしまって選手から守りにくいとクレームがつき、ついに2016年のシーズン終了後に撤去された。ちなみにアストロズはColt .45's として創設された1962年から長らくナショナル・リーグに所属していたが2012年オフのリーグ再編でアメリカン・リーグ西地区へ異動となった。
*クロスリー・フィールド・・・"Riverfront Stadium (Cinergy Field)"の前のCincinnati Reds の本拠地球場。1934〜70年まで使用。
行き方:ダウンタウンの東はずれ、Texas St. & Crawford St. の角が球場の顔、旧ユニオン・ステイション・ビルヂングになる。ダウンタウン内からだと徒歩で行けるし、無料のトロリーバスで近くまで行く事もできる。どちらにしろドームよりアクセスは格段に良くなった。
観戦したゲーム(4):
2002.05.26 Astros vs. Cubs
2002.05.27 Astros vs. Cardinals
2002.05.28 Astros vs. Cardinals
2018.07.06 Astros vs. White Sox

オークランド・アスレティックス
球場:オークランド・コロシアム
所在地:カリフォルニア州オークランド
開場:1966年
収容人数:46,867人

Photo by 球場巡礼

 元々はNFLレイダーズの為に建設された巨大なスタジアムで、A'sはカンザス・シティから移転してきた1968年以来ずっとここをホームとして使い続けている。ガラのよろしくない地区に立地するためファンの質がMLBイチ悪いともっぱらの評判。1982年にレイダーズがLAに移転したため一度は野球専用のスタジアムになったが、96年にレイダーズが出戻って来たため再び兼用スタジアムになった。かつて外野席は美しい芝生席だったが、出戻って来るレイダーズを迎える為に芝生席をつぶしてフットボール用の巨大なスタンド=通称「マウント・ディヴィス」が増築された(工事は96年のNFLシーズン開幕に間に合わせるため野球のシーズンを通して行われていた…)。ちなみにその増設された22,000席のスタンドはA'sのゲームでは全く必要ないためカバーで覆われて使用されていない。スコアボードはフットボール用なのでちっこくて見にくいし、フィールドもフットボール仕様なのでファウルエリアがとんでもなく広い。アメリカにしてはいささかボールパーク風情を欠く。なお、レイダーズは再びオークランドを離れ、2020年からはラス・ヴェガスでプレイしている。
 場所柄IT企業がネーミングスポンサーになることが多いのだが契約があまり長続きせずしょっちゅう名前が変わる。古くは1998年から"Network Associates Coliseum"、2005年から"McAfee Coliseum"と呼ばれていた。その後も名無し時代や短期のネーミング契約を繰り返し、今はシンプルに"Oakland Coliseum"と呼ばれているらしい。以前からオークランドの南のフリーモントに野球専用の新球場をおっ建てる計画があったが何度か却下されたあげく、今度はレイダーズに続いてA'sもヴェガスかオレゴン州ポートランドに移転するのでは?というウワサもある。ちなみに私事ではあるが、1996年5月自身のMLB初観戦はこの球場でとなる予定だったが、球場まで行ったものの雨で中止になってしまいその後再訪できたのは1998年になってからだった。
行き方:サン・フランシスコのダウンタウンからBART(Bay Area Rapid Transit)と呼ばれる近郊電車のFremont行きかDublin/Pleasanton行きに乗り、Coliseum/Oakland Airport駅下車。所要時間は約22分。片道$3.80。駅から球場までは連絡橋でつながっている。
観戦したゲーム(4):
1998.06.12 Athletics vs. Mariners
1998.06.13 Athletics vs. Mariners
2000.06.19 Athletics vs. Orioles
2011.09.03 Athletics vs. Mariners・・・松井 vs. イチローに遭遇してしまった

ロサンジェルス・エンジェルズ
球場:エンジェル・スタジアム
所在地:カリフォルニア州アナハイム
開場:1966年
収容人数:45,037人

photo by 球場巡礼

 元々は"Anaheim Stadium"という多目的スタジアムだったが、1997年にディズニー社がチームのオーナーになると"Edison International Field"と名前を変え、ついでにHOK(現ポピュラス)の設計により大改装が施され見事なネオ・クラシック調に生まれ変わった。外壁がベージュと濃緑に塗り直されてグッと野球場らしくなり、外野のアッパーデックが根こそぎ無くなってそこにスコアボードやブリーチャー、ブルペン、岩、小川、噴水などが新設された。また古い座席は全て取っ払われ、新しい座席は野球が見やすいように全席ホーム・プレート方向に向けられている。エンジェルズの選手がHRを打つとセンター後方の岩場から花火や噴水がドンパチとハデに上がり、球場はさながらエレクトリカル・パレード状態に。ディズニー・マジックとボールパークの楽しさが融合して、ホントに居心地の良い楽しい球場になった。
 ちなみにエンジェルスは創設当時は"Los Angeles Angels"と名乗っており、1962〜65年までは"Dodger Stadium"をホームにしていた。アナハイムに移ってからチーム名を"California Angels"に改め、さらに97年から"Anaheim Angels"、そして2005年からは先祖返りして再び昔のチーム名に戻す事になった。
行き方:LAを名乗ってはいるが球場はLAから遠く離れたオレンジ・カウンティのアナハイムに位置する。LAからアムトラック/メトロリンク、メトロバスを利用してアクセスできる。時間はかかるがメトロバス利用+徒歩が一番安い。メトロバスで行く場合はLAのダウンタウンから出ているディズニーランド行きの#460で。渋滞の具合によって所要時間は変わるがだいたい1時間半から2時間半はかかる。終点のディズニーランド前で降りてそっから球場までは徒歩で30〜40分程。ディズニーランド前からはOCTA(Orange County Transit Authority)のバス#49、#50でも球場へ行ける。球場まで歩く場合は、まずバス停のあるHarbor Blvd. を南へ行きKatella Ave. まで出る(Harbor Blvd. & Katella Ave. の周辺にはモーテルが並んでいるのでここらに宿をとるのも悪くない)。Katella Ave. まで来たらそいつをひたすら東へ。ハイウェイ5号線を越えると右手に球場が見えてくる。車だと10分もかからない。
 LAへ帰るバスは行きと同じくディズニーランド前から出る。最終は11:30pm発でLAに着くのは深夜の1時すぎになるので要注意!時間のない人にはアムトラック/メトロリンク利用をオススメする。LAのユニオン・ステーションから所要時間は約40〜50分、アナハイム駅で降りれば球場はスグ目の前。
観戦したゲーム(5):
1996.05.26 Angels vs. Red Sox
1996.05.31 Angels vs. Orioles
1998.09.04 Angels vs. Royals
1998.09.05 Angels vs. Royals
2003.09.06 Angels vs. Royals

シアトル・マリナーズ
球場:Tモバイル・パーク
所在地:ワシントン州シアトル
開場:1999年
収容人数:47,447人

 アリゾナに続くMLB史上2番目の天然芝+開閉式屋根付き野球専用スタジアム。とはいってもアリゾナの球場は建物の中に球場が入っている感じなのに対して、こちらは屋根がなくても充分使える球場にさらにフタも付けてみましたといった感じなのでスケールがずいぶん違う。屋根が開いた状態でゲームを見てると屋根があることを忘れてしまうぐらい開放感がある。ただ、屋根の開閉はアリゾナの方がスムースで早い。こちらは片側から開き始めるので全開までにかなりの時間がかかり少々間をもてあます。もちろん開閉の際は場内アナウンスが入るので開く瞬間を見逃すことはない。
 レフト側のブリーチャーの下は結構広めのコンコースになっており、そこから金網越しにブルペンを間近で覗けるのがおもしろい。ここは試合前も試合中も混雑している人気スポットなのだが、ハタから見るとなにやら動物園のようでちょっと笑える。前の"Kingdome"と違って1塁側のアッパーからはダウンタウンのスカイラインやエリオット湾が見え、風が吹くとかすかに潮のかおりがするのがうれしい。オープン当時は"Safeco Field"という名称だったが2019年からネーミング・スポンサーがかわって現在の名称になった。
行き方:旧"Kingdome"よりさらに南側に位置する。ダウンタウンからだと歩きでも行ける。1st Ave. をひたすら南へ、20分ぐらい歩くと球場が見えてくる。ダウンタウン内に限り無料で乗れるトンネル・バスを利用してインターナショナル・ディストリクト駅まで行き、そっから歩く(10分程)のが一番わかりやすい。もちろん球場へ直接行くバスもある。ナイトゲーム終了後はトンネルは閉鎖されているので注意。
観戦したゲーム(3):
2000.06.24 Mariners vs. Orioles
2000.06.27 Mariners vs. Angels
2000.06.28 Mariners vs. Angels